第626話 現状と決意
何あれ、ヤバい、怖い、無理、キモい、ヤバい。え、何アレ。
僕の攻撃が通らなかったと思ったら、気づいたら背後回られてたし、殺されるかと思ったら何故か広場まで送ってくれたし。
何がどうなって僕は広場まで送られたの? だって殺そうとしたんだよ?
安心させてしっかり背後から殺すとかならわかるけど、なんで普通に送っちゃってるんだよ!
ってか、何あのモンスター! 怖すぎでしょ! えげつない風格っていうかオーラ放ってたよ?
そんな、殺せなかったという失敗だけじゃなくて、まるで相手にされてない、敵とすら認識されていない感じがものすっごいムカつくー!
僕も散々人間を殺して結構強くなってるとは思ってたのに、まだまだ上がいる、っていうか僕なんてまだ足元にも及ばないなんて……
さっきのは多分、僕のクエストなんだと思う。あの人、NPCカーソルついてた気がするし、あんな強いプレイヤーがいるわけがない。
僕がプレイヤーを殺しすぎたがあまりに、発生した突発的なクエストだと睨んでる。ただ、今回は何もされなかったから、今回はあくまで予告、挨拶程度の感覚で次からが本番かもしれない。
つまり、僕はその時までにもっともっと強くならなきゃいけないってこと。
もっと、プレイヤーを、もっと、血を僕に!
❇︎
「はぁ、はぁ、はぁ、」
これで二十三人目だね。今日はこれで時間的に終わりかな。
今日はいつもの安全第一を捨てて、結構無茶して殺しに行ってた。だから途中で死にそうになったけど、なんとか耐えて逆にやり返した。
やっぱりパーティーを襲うのは少し、いや結構難易度が上がるね。でも、たかがパーティー、アイツに比べたら蝿みたいなもんだったよ、ほんと。
そして無茶した恩恵はステータスになって僕に現れた。
▪︎■■■■ Lv.94
職業:殺人鬼
HP 200/200
MP 10/10
STR:190
INT:1
AGI:160
DEX:150
VIT:50
LUK:30
スキル:【隠遁】【暗視】【身体強化】【視覚強化】【狙撃】【毒撃】【殺人鬼】【神速】【憎喰魂斬】【危険感知】【恐怖無効】
称号:《暗殺者》《紛れる者》《犯罪者》《殺人鬼》《暗器使い》《無慈悲なる者》《断頭者》
SP:0
❇︎
気づいたら職業が殺人鬼になってた。効果は人に対するダメージが上がって、逆にモンスターには減るらしい。うん、僕にはぴったりだね。
それに、ステータスは結構上がったと思う。でも、まだアイツに勝てる未来が全く見えない。まだ足りない、まだまだ足りない。
明日からもっと殺そうもっと強くなろう。いつかアイツを殺すために。
逃した獲物は絶対に殺す、絶対にだ。
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