第494話 お約束


 オーガサイクロプスに関して、完全に用が済んでしまった俺は更に奥へと歩みを進めていった。まだ俺は邪の祠の序盤も序盤で道草を食っていたからな。まだ踏破率1%にも満たないんじゃないか? まあ、肌感だけどな。


 あ、後、従魔を変更しておいた。デトは沢山働いてくれた。良い感じの咆哮が出るように毒でHP調整したり、俺の姿を眩ましたり、時にはヴェノメストで倒したりしてた気がするが、総じてとても役に立ってくれた。


 次はペレだな。邪の祠では順番に使っていきたいな。折角、装備も作ってもらったことだしな。


 って、デトの装備発揮する場所なかったな。また、こんど用意しよう。デトの装備は防御だからオーガサイクロプスはちょうど良いかもしれなかったのにな。


 まあ、あの棍棒の一撃でHPふき飛びそうだったんだよな。デトの装備はHPに反比例して防御力が上がるから、一撃だとやられかねないから丁度良かったっちゃ、良かったかな。


 まあ、今は何にせよペレだ。


『よろしく頼むぞ、ペレ』


『はい』



❇︎



 俺はペレと並んで周囲を警戒しながら歩いていた。


 だが、どうやら同じ所をグルグルと歩かされている気がする。その原因となる大元を探ろうとしているのだが、中々尻尾を掴ませてくれない。


『ご主人様』


 どうやら、ペレも異変に気がついたようだな。


『どうした』


『はい、もう既に気づきだとは思いですが、私達は何者かによって閉じ込められている、もしくは幻影を見せられている、と考えられます。ここは私に一つ、対処をお任せ願えませんか?』


 お、おう。俺が気づいていることにも気づいていてなおかつ大元を倒そうとしていたところまで俺と同じ。更に、対応策まで用意するとは、中々じゃないか。俺より優秀じゃねーかよ。


 だが、ここで動揺してはいけない。主人は常に堂々としていなければな。


『おう、ではここは任せる』


『有り難き幸せでございます、では、【万里岩漿】』


 ペレは胸の前で両手をバチんと合わせ、そう口にした。すると、



 ゴゴゴゴゴゴ、ッバーーン!



 地面から大量のマグマが湧き出て来た。それは俺たちがいるところだけを綺麗に避けて、辺り一帯を一瞬で焦土に変えた。


『ふぅ、これで問題ないでしょう。では、先に進みましょう』


 は、はい。


 あれ、これ俺いらなくね? 従魔達だけで攻略させようかな?

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