第456話 従魔の活躍


 茸仙人、この効果の書き方だと、俺は無茶苦茶キノコを食べたから相当効果がでるんじゃないか? もしかしてデトックスはこれを見越して俺に第二ラウンドを用意してくれていたのか? 本当に感謝しかないな。


 それにしても、本当に凄いんだなこの地下修練場、いやチッカ修練場。これはもっと称号を強化した方が良いな。


 俺の全ての称号をランクアップすることができたらかなりの戦力アップだぞ。これはやるしかねぇな。


 もう一度、機械の前に立つ。これは今日寝れねーぞ?


「一日に複数回利用することはできません。しっかり休憩を取り、英気を養ってからまたお越し下さい」


 あ、はい。流石に寝ろということですか。


❇︎


「称号を選択してください」


 はい、戻ってきました、地下修練場。昨日はしっかりと寝ることができましまよおかげ様で。でも夢にまでキノコが出てきたのは流石にビックリしたぞ。まあ、夢って一日に起きたこととか考えてることとか影響するらしいから、一日ずっとキノコのこと考えて只管食ってたからしょうがないんだろうな。


 まあ、俺は頑張ったからいいんだ。


 それより次の称号を選択しよう。んー、何が良いだろうか、お、登山者なんて奴はどうだろうか、こんな奴いつとったんだろうな。あ、でも死ぬほど山に登らされるのだろうか、前例があるから少し躊躇してしまうな。


 でも、登るくらいだったら韋駄天走もあるし、ハーゲンに連れて行ってもらえばなんとかなるんじゃねーか? よし、これにしよう。


称号登山者が選択されました。修練メニューを決定いたします……決定しました。以下のメニューに従って、行動を開始して下さい」


 そういって示されたメニューは……


・二十四時間以内に百回山に登頂する。

・二十四時間以内に山に生息するモンスターを五十種、百体倒す。

・二十四時間、山で生活する。

・合計四十八時間、山の中に滞在する。


「はい?」


 俺は思わず機械に対して聞き返してしまった。俺はスキル【傾向と対策】を発動することで、二十四時間の制限のもと、只管山に登り、また色んな種類の山に登れば良いのだと思っていた。因みに、傾向と対策は俺のオリジナルスキルだ。


 しかし、その予想は裏切られた。このメニューでは多様な山に登ることよりも、一つの山での生活を極める方に特化しているようだ。


 なるほど、そう来たか。って、やばい、時間制限あるじゃん、もたもたしてられねーぞ!


❇︎


「ふぅ」


 これで取り敢えず山に百回登頂する、の項目は達成だな。これは当初の目論見通り簡単にできた。キツかったのは心の方だが、登頂ルートを変えることで景色を変え、それでも飽きたら山を変えることで対応した。


 学生の頃のシャトルランを思い出したが、それよりかは景色を変えれる分、気持ち的には楽だったな。体力的にはもっと楽だったが。


 そして、次は……モンスターか。一つの山につき一体のモンスターでいいか? 俺も一つの山にいくから、それで平等だろう。それもささっと終わらせよう。


 あれ? なんか楽だな。それに俺の従魔達最近ヤケに活躍している気がするんだが……


 まあ、気にすることでもないか。いいことだろうしな。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る