第349話 これからの行動


 現実での成果はまあまあだったな。もう少しやっていけばなれると思う。料理自体が好きになったからな。まあ、おいおいって感じにはなるな。


 そして、今はゲームの世界にいるんだが、本来ならば今からは手土産を持って師匠のところに行って、その後に仙人になろうとは思っていたのだが、気が変わった。


 いや、気が変わったというよりはあることを思いついたと言ったほうが適切だな。毒殺料理人になったことで俺は毒を調合できるようになったのだ。


 つまり、俺が死にうる毒さえも調合できる可能性があるといいうことだ。非常にワクワクするだろう。だが、俺が死にうる毒というのも少々難しい。何故なら俺は今現在、劇毒無効を持っているのだから。そこら辺の毒ではどうしようもない。


 そこで今回、あれに挑戦してみようと思う。


 そう、蠱毒だ。


 蠱毒、男の子で少しでも病に罹ったことがある人ならわかるだろう。古くからある、強い毒を生み出す方法として用いられてきたものだ。


 今回、それを実際にやってみようと思う。蠱毒を知識として知っている人は数多くいるだろうが、実際にやってみたことのある人は少ないだろう。それを今回挑戦できるというのだから、少なからず興奮する。


 だが、それを実行するにあたり、少し問題点がある。それはどんなモンスターが毒を持っているのか、ということを全く知らないということだ。


 修行の時に使ったモンスターなら頭の中に入っているし、俺のスキル世界図録にも記載されているだろう。だが、俺は最強の毒、とまではいかないにしてもかなり強力なものを作りたい。


 だからこそ、そのモンスターの厳選からしっかり行いたいわけだ。


 ❇︎


 というわけでやってきたのは、そう、王都の図書館だ。いや、図書館というと語弊があるか? 買うことも借りることもできる、図書館兼書店みたいな感じだな。貴重な文書もここに幾つかは保管されているらしい。


 早速向かおう。この世界には一体どんなモンスターがいるのだろう。


「いらっしゃいませ」


「少し図鑑のようなモノが見たいんですけど……」


 受付は、ウチのギルドとは違って女性の方がしている。そりゃそうか、あんな野蛮な受付はウチだけだよなー。だが、その影響か思いの外、コミュ障が発揮されてしまった。初対面だし、テンションがわからない。


「身分証明書はありますか?」


 そう尋ねられ、俺は自分のギルドカードを差し出した。いつの間にかランクがBになっていた。全く覚えていない。


「暗殺ギルド、Bランクの方ですね。どうぞお入りください。閲覧レベル3までの書籍をご覧になれます。ごゆっくり」


 どうやら大丈夫だったようだ。ただし、気になることを言っていたな、閲覧レベル? 俺は3までだったが、いくつまであるのだろうか、もし、そこでしか知ることのできないモンスターがいた場合はどうしようか。


 まあ、今回はお試しだ。ランクがAに上がった時にまた来よう。


 よし、本を漁るとするか!!

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