第229話 タイミング
なんだただの毒ガスかよ。それならドローンの電気攻撃の方が強くないか? なんで防犯対策プログラムの方が弱体化してるんだ?
まあ、向こうの事情は知らない。仲間を呼ばれる前にさっさとこいつも倒しておこう。
ザンッ
毒ガスを呑気に吐いている間に体ごと真っ二つにしてやったぜ。これでもう、仲間を呼ばれるしn
「強制的ナ、シャットダウンガ発生シマシタ。応援ヲ呼ビマス」
ビーーーーーーーーッ!
まじかよ、結局来るのかよ。面倒くさすぎだろ。それなら一体の内に最後まで手の内見ておきたかった。ここからまた複数人相手はしんどい。それに、出会い頭壊しても呼ばれるならどうしたらいいんだ?
んー、機体を壊しても増援を呼ばれたから、つまるところ、壊れていない部分が呼んだってことだよな。俺は真っ二つにしたから、体の中心以外のどっかにその機構があるはずだ。
よし、全部壊そう。
いちいち、探している時間がないからな。ほら、もうそんなこんなしている内に増援だ。
「ファイヤーエクスプロージョン」
うん、爆散したら増援は無しだな。ということで全部壊せばいいことは分かった。ただ、魔法はそう何発も使うことが出来ない。だから物理的に全壊させる方法も見つけないとな。
よし、二体目の増援だ。到着次第、即解体で後の負担をなるべく減らすぞ。物理での全壊方法その一、全力タコ殴り。
ビーーーッ!
くそっ。ダメだったらしい。恐らく内部にある増援を呼ぶ機構まではダメージを与えられなかったんだな。
次はその二、木っ端微塵斬り! ロボットをメタメタに斬りまくる。よし、これはセーフなようだ。
その三は、魔闘練気で殴る。魔闘練気はもともと内に秘められたエネルギーだったから、相手の内部にまでダメージを与えられそうだ。
よし、セーフだ。あっ、でも魔闘だから結局MPを使うじゃないか。これは却下だな。
おっと、そろそろやばいな。悠長にその一とか言ってられなくなったな。とりあえず魔法と木っ端微塵斬りで一体ずつ確実に処理していこう。
「対象ノ機能奪取二失敗シマシタ。犯罪者対応プログラムC、完全排除、ヲ執行シマス」
まずい、とうとう処理しきれずにまだ見たことのない攻撃パターンが発動してしまった。それも結局排除だ。ただ、溜めが異様に長いのが怖い、どんな攻撃なんだ?
キュイーーン、ッドーーーン!
「っぶねーー!」
他の個体を処理しながら、攻撃を避けながら、未知の攻撃を警戒しているとまさかのレーザー光線。光の速さで攻撃されたら流石にきついぞ? 今躱せたのも、半分運みたいなもんだぞ。
プスプスッ、プス
おっと、この光線は俺だけじゃなくて他の個体にとっても脅威らしいな。ロボットの機体の半分が消し飛び、残った機体もボロボロだ。
つまり、そういうことだ。リスクは高いが、ギリギリで回避して、同士討ちを誘導させるんだな。面白い、やってやろうじゃないか。
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