第28話 買い物
ーーースキル【電撃無効】
スキル【麻痺無効】を獲得しました。
はぁ、これでだいたい二百回くらい死んだな。雷はまだいいんだが、麻痺を食らった時は動けなくなって足や嘴でやられてしまうことも多くて、思ったより時間がかかってしまったな。
よし、これでボルテクスバードとはお別れだな。もう、見飽きるほど殺されてきたけど最後は俺の番だな。一応レベルも見とくか。
〈Lv.64 ボルテクスバード〉
うん。多分倒せると思う。レベルも俺と近いしな。直前まで死んでステータス上げたんだから楽にいけるだろう。
何事もなくただ避けて殴りまくったら倒せてしまった。実際余裕で避けれるし、殴れば殴るほど威力もあがるから今の俺の敵ではない。
「レベルアップしました」
俺もだいぶ強くなってきたみたいだな。まだ強敵もたくさんいるだろうから、もっともっと死んで強くならないとな。取り敢えず報告に行こう。次は待ちに待った武器だな。どんな風に完成しているのか、かなり楽しみだ。
ギルドに戻って依頼を報告すると報酬が貰える。俺は死にまくっているせいでお金が全然ない。所謂デスペナだ。このゲームは所持金の半減と、ステータスが一定時間低下がデスペナなので、俺にはあまり関係がない。
お金はあまり使わないし、ステータスも本来はずっと1のまんまだからな。でも、何かを買う時はお金が必要になってくるからな。今回も良い素材を使ってるからかなり値段が取られるかもしれないな……
でも、ここのギルドの報酬はかなり良い額だし多分大丈夫だろう。ということで取り敢えず鍛治屋に向かうか。
……えーと、鍛治屋ってどこだっけ? ここら辺な感じがするんだけどなー……前はなんとなく辿り着いてしまった感じだったし、行き方なんて覚えてないぜ。上からみたら分かるわけでもないだろうからハーゲンにも頼れないな。
もう虱潰しに行くしかないな。それっぽい建物があったら行ってみて違ったら引き返せば良いしな。
よし、まず最初はここだな。こんな感じでだった気がするが、違う気もする。一応確認しておこう。
「ほぅ、ここに人が来るとは珍しいのぅ」
この感じ、鍛治屋のおじさんと雰囲気が似てるな。何か近しいものを感じるんだが、とりあえず質問してみよう。
「すみません。ここって何屋さんですか?」
「(ん?ここが何屋さんかじゃと?随分と変な質問じゃのう。ここではスキルを販売しておるんじゃが、スキル屋さんと答えれば良いのか? しかし、そんなこと相手ももちろん知っておるはず。
いや、待てよ。一ヶ月程前に兄の鍛治屋になんとも恐ろしい客が来たとかなんとか言っておったよな? だが、こんなひょろい奴がか? しかし、こんな所にくる奴なんてそうそうおらんからな……ここで答えをしくじったら終わりと思った方が良いようじゃな)
……ここはお主が望む物が置いておる」
おぉー! まさかの初回でビンゴ! まさか当たるとは! でも、俺とは初対面の感じなんだけど、一ヶ月も前だから俺のこと忘れちゃったのかなー? でも、俺が望む物を置いてるって言ってるしなー。また聞くか、
「すみません。一ヶ月ほど前に注文した者なんですが……」
「(何!? そんな覚え全くないぞ? つまり、これは一ヶ月前から注文しておかねばならぬ程のものを寄越せということか!? とんでもない事を軽々しく言いよるなこやつは)
あー、そうでしたな。只今持ってきますぞ」
おー。やっぱり覚えててくれたんだな! 流石だぜ! どんな物に仕上がってるのかな? 殆どお任せだからな。結構ワクワクしてきたな。
「こちらが、今この店で取り扱っておる最高の品じゃ。これでいいかの?」
ん? なにこれ、めちゃくちゃ高そうなぶっとい巻き物が来たんだけど……しかも、なんか最高の品みたいなこと言ってるし……しかもこれで勘弁してくれみたいな表情と、雰囲気。
ん? 俺の武器は? ってかこれ買わないといけないの?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます