19 サヤ/沙耶

ぞくぞくする。結子とのセックスを、登に見られている。結子も登も愛しくてたまらない。ふたりのからだに、なかみに、触れたい。体温も匂いもぐちゃぐちゃにまぜてしまいたい。薄く膜の張った目で結子がこちらを見つめたあと、小さくふるえて力が抜ける。私は結子の身体を支えながら登の座るソファへ歩いて近づいた。登がどうしていいかわからないといった顔で私を見つめてくる。結子を登の隣に座らせ、私は黙ったままジーパンの継ぎ目を指でそっとなぞる。分厚い布越しからでも固さと熱い体温を感じる。耳元に登の熱い息がかかる。からだが疼く。登を押し倒して結子の腿に登の頭を乗せる。登はまだどうしていいかわからないようだが、私の動きに従ってくれる。恥ずかしそうに紺色のブリーフパンツを下ろす。その仕草がさらに私の体温を上げる。登が、欲しい。

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