12.12

 今日は出来る限りの仕事を詰め込んだ一日だった。疲れはしたが、皆がクリスマスを気兼ねなく過ごす為には必要な日だったとも思う。取引先もきっと穏やかなクリスマスを過ごしたいだろうし、俺が仕事を早めに終えることで取引先の安心にも繋がるだろう。

 料理人達と相談して使用人達にも喜んでもらえるような料理を、使用人達と相談して料理人達に喜んでもらえるような贈り物を考えている。彼らは彼らで俺とヤン、ルッツへの贈り物を考えているようだ。こうして皆が皆の為に努力できる環境を見ていると、この家に生まれこの家で過ごせて良かったと心から思う。せめて俺が当主であるうちは、この家が続いている間はその幸せを絶やさないようにと決意を改めた。

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