19.10

 今日は使用人達と暖炉の掃除をした。毎日掃除されてはいるが、本格的に使い続けるようになる前に、こびりついた煤を取りたかったのだ。

 父から聞いたが、広間の暖炉は“貴族らしいから”と奮発して購入したらしい。我が父ながら安直な考えだと思うが、暖炉の前は俺の気に入っている場所でもあるので、感謝している。

 そういえば、父は家中の物をあれこれ宝物と呼んでいたが、母からそういう話を聞いた覚えがない。今度二人のもとへ遊びに行った時にでも聞いてみようと思う。

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