7.10

 昼食を取りながら書類を見ていたら、スティーヴンに毛布を放られて、寝ろと言われた。疲れた顔をしていたらしい。自覚はなかったが、自覚のない疲れが一番厄介なのだと叱られてしまった。あいつを怒らせるのは得策じゃないからと、言葉に甘えて昼寝をさせてもらった。

 スティーヴンは特にだが、テオドールを含め多少厳しい言葉であっても俺を思って言ってくれるのが分かる。それはとてもありがたいことだ。


 しかし、疲れが出ているのはお互い様だろう。二人とも俺に悟らせまいとするが、誰にだって休息は必要だ。取り急ぎ、料理人に菓子を作ってもらい二人に届けた。

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