5.9

 料理人に頼んで、使用人達へ菓子を作ってもらった。簡単に食べられるように焼き菓子を頼んだが、その分クリームやジャムの種類を増やして、好きな味で食べられるようにした。ヤンも手伝いたいと言っていたから、俺がルッツを見ている間に作ってもらった。彼らは、俺が想像した以上に努力してくれた。まだ少し忙しい日が続くが、予想よりもずっと楽ができている。

 まずは頑張ってくれている彼らに礼を。それから、次は使用人達と相談して、料理人達への礼も考えたい。上手い飯を作ることは料理人達に敵わないから、何か別のかたちで感謝を伝えたいと思う。


 ルッツを抱えたまま厨房の隅で見ていたのだが、急にいきみだしたから慌てて厨房を飛び出すことになり、皆が笑っていた。ルッツにとっては、まだ厨房も遊び部屋も同じらしい。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る