9.6

 今日はルッツとヤンと一緒に昼寝をした。と言っても俺はあまり昼寝をしないから、二人の寝顔を見ているだけだったが。

 ルッツとヤンの寝顔はよく似ている。何と言えばいいのだろう。可愛らしさは勿論だが、やわらかさと言えばいいのか。何とも言い難い、安心感のようなものがある。最愛の妻と俺達の宝物が眠る姿は、俺が二人のために生きる原動力になる。


 ヤンと二人で旅をしていた頃は、こんな風に過ごすとは全く思っていなかった。今となっては、ヤンのいない生活を想像するのも恐ろしく感じる程だ。

 ヤンとの出会いを思うと、人と人との縁は奇跡的なもののように思う。ヤンがいてくれたから俺は生きていられたし、ルッツも生まれてきてくれた。ヤンに感謝を。そして、いっぱいの愛を。

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