13.4
今日はやたら眠かった。だいぶ暖かくなったからだろうか。そのことを昼食時にヤンに話したら、ヤンも眠気があると言うので昼寝に誘った。
最近のヤンは、ぐっすりと眠れていたり逆に微かな物音で起きてしまったり、その日の体調によって異なるからとヤンのベッドで一人で寝てもらっていた。昼寝だからと久し振りに二人で転がったが、なんだか懐かしく感じた。
ヤンの手を取って、他愛のない話をして、ヤンの寝顔を見て眠った。撫でた髪は変わらず柔らかく、寝顔も幼いままだ。普段がしっかりしている分、こういうところは本当に可愛らしい。
ヤンが俺の前で油断してくれるようになったのが、本当に嬉しい。誰にも気を許さなかった、気を許せなかった頃を間近で見てきたからか。昔こそ俺に叶えられると思っていなかったが、ヤンに普通の幸せをあげたい気持ちは変わらない。そして、今の俺には自分がそれを叶えるのだという決意がある。俺の幸せがヤンの幸せなのと同じで、ヤンの幸せが俺の幸せだから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます