第106話 缶切り

トントントン…



ペリペリ…



「ちぎったレタスどうすりゃいいの?」

「ん~…、水にさらしておいて~」



ジャー…



ジャバジャバジャバ…



キュッ





トントントン…



じー…



「…いつ見てもアンタの包丁の手際の良いことよ」

「ふふっ、当然」



トントントン…



「…次何しよっか?」

「…じゃあ~、そこのトマト缶開けてくれる?」



ごそごそ…



コトン



…ん?



「プルタブが無いやつ久しぶりに見た」

「缶切りはそこの引き出しにあると思うから」



ガラガラ…



ひょいっ



「…こっちもお久しぶり」

「ふふっ、そうかも」



キリキリキリ…



「…そうか、さみしかったか」

「…ふっ、会話してる」



キリキリキリ…



「でもな、君は今日大活躍できるんだぞ?」

「…ふふっ」



キリキリキリ…



「ワインのコルクを開けるという、君の隠れた能力も使うんだから」

「あ~っ…、そうだね~」



キリキリキリ…



「便りにしてるよ、…セバスチャン」

「セバスチャンっ」



パカッ

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