114ページ目…ゴーレム発見
う~ん…やはり全然、感知に反応がない…。
せいぜいが、小魚と、ちょっと大きな魚が居るだけで、それ以上の反応と言えば、少し離れた所にいるプリンのみ…。
あれだけ大きな物が姿を完全に隠すなんて、あり得るんだろうか?
そんな事を考えながら、さらに水中探索を進めていると、突如、僕の後ろに巨大な反応が現れる。
ありえない!と心の中で叫ぶと同時に、プリンの方へと泳ぎ出す。
そのお陰か、今まで僕が居た所を何かが通り過ぎた何かを躱す事が出来た。
しかし、その影響で水流が出来た為、バランスを大きく壊したが…それでも泳ぐのを止めななかった。
そして、その反応を感じたのか、プリンも僕の方へと泳ぎだしたのが分かる。
合流するまでの僅かな時間が、かなりの時間経った様な感覚になりつつも無事にプリンと合流を果たし、一つになる事が出来た。
その瞬間、俺はいつもの高揚感と安心感に包まれる。
「さて、反撃開始といきますか!」
どうやって水中で声が出せるんだろうと思いつつも、僕はプリンに話し掛ける。
と言うのも、僕一人では上手く制御出来ないこの体だが、プリンがサポートする事によって、そのポテンシャルは跳ね上がる。
今だって、水中移動のイメージをプリンが感じ取り、体を自在に操ってくれている。
お腹付近から大量に水を吸い取り、両手足から噴出…ジェット噴射よろしく、水意中で高速移動が出来ている。
そのお陰で迫ってくる巨大な塊を、360度、自由自在に躱す事が出来ている。
そんな中、絶好の攻撃チャンスが到来する。
ただし、今回は水中である為、俺の最大の攻撃である魔神剣は使えない…と思われる。
アレは魔法を圧縮して作り出す為、水中だと魔法が上手く発動出来ないのだ。
特に、何かに当たったら…と言うタイプは、すでに水に当たっているのだから作り出した瞬間、暴発って事にもなりかねない。
そんな不安から、魔神剣は使えないのだ。
ではどうするか…答えは簡単、〖魔法:
この魔法は一度行った事のある場所に転移する事が出来る魔法で、触れている物や人を一緒に転移が可能だ。
これで、ゴーレムと思われる物に触れた状態で陸地に転移すれば問題なし…と、まではいかないにしても地上ならば多少は無理もきく。
「うおぉぉぉぉぉ!」
僕はプリンのサポートを受け、水中を高速で動き回る…おそらく、人の身であったなら、まず生きていないだろう…と思う。
だが…実際は、そんな動きにも関わらず、体が若干歪む程度で済んでいる。
うん…人間を辞めたつもりはない物の、魔王化した俺は、はっきり言って化け物である。
そして、とうとう僕はゴーレムの体に触れる事に成功する。
「〖魔法:
体のコントロールはプリン任せだった為、少しのラグもなく、触れた瞬間に僕はゴーレムごと地上に転移するのに成功する。
そして、一緒に転移してきたゴーレムを見て唖然とする。
そう…俺の目に映った物…それは、全長15m以上もあるオリハルコン・ゴーレムだったのだ。
って言うか、この世界のオリハルコンは金色ではなく虹色なんだな…と、この時、くだらない事を考えてしまったのは内緒である。
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