第553話 “俺の未練そのもの”
当館は俺と一緒に
そんないわゆる普通のビジホだから、当然エレベーターはある。動力源――要は電力だ――が不足しているため、稼働はしていない。太陽光発電で賄えるのは俺のPCと冷蔵庫くらいなのだ。エレベーターを常時稼働させるのは流石に無理。
「
お客様には階段を使って客室まで上がっていただいていたのだ。
「このところ客室稼働率が向上しておりまして、年配のお客様から『階段の昇り降りがつらい』とのご意見をいただいております」
「あー、うん。お年寄りからの苦情ね。理解した」
こういうのが口コミで広まると客足が遠のきかねない。
なるべく早めに手を打つ必要があるな……。
「とはいえどーしたもんかね」
「ユーマ様、僭越ながら提案させて頂いても宜しいでしょうか?」
その申し出に俺はちょっと驚いた。
アイの顔を見ようと思ったが体勢的につむじしか見えなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます