第222話 無いものねだりの黄昏時
想定外の襲撃。
王国軍はすっかり浮足立っている。
帝国軍の数は不明だが、俺の目で見えるだけでも地平線の先に人の塊が蠢いている。多い。しかも連中は銃を装備していることを俺は知っている。先日ホテルにきた偵察隊ですら持っていたのだ。全員とはいかないまでも兵科としての銃兵があるのは想像に難くない。
王国軍で銃を見た覚えはない。
剣と銃じゃ話にならん。
長射程の魔法か砲撃が必要だ。
「くそっ、ノヴァの
(無いものねだりは負けへの一本道よ)
わかってるよ。
今ある手札で対処するしかない。
「……まあ、俺が率先して戦闘する義務はないんだが、帝国に蹂躙されると王国が潰れるまであるからな」
やるしかない。
俺は両手をずぶりと虚空にねじ込んだ。
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