第82話 やることが多い……!!
そんなわけで、俺とリュカはホテルに帰還した。
リュカの方は戻るなり鼻息も荒く山の中に消えていった。
アシの調達はリュカに丸投げしたからいいとして、俺の方は道路工事をしなければならない。
「ユーマ様、道を作るとのことですが、冒険者が攻めやすくなる点を懸念します」
アイの言いたいことはわかる。侵攻に不向きな獣道ではなく、舗装道路をこっちが用意してやるのはリスクも高い。ノヴァが営業許可を取ってくるまでとはいえ、看過できないというのがアイの意見だろう。
「馬鹿正直にまっすぐな道を作るわけじゃないよ」
「左様ですか」
一本道にすると勾配もきついしな。
「つづら折りっていうのかね。ジグザクの坂道を作るつもりだ」
「なるほど。それでしたらホテルに到達するまでに罠と射撃でかなり戦力を削げますね」
「どっちかというと勾配を緩和するためなんだが」
まあ、アイが納得するならそれでいい。
「骸骨兵をいかほど動員しますか?」
「最低限の防衛と清掃要員を残してほぼ全員だな。ローテーション組んでくれるか?」
「かしこまりました、ユーマ様」
俺も道路工事は学生時代に日雇いのバイトくらいしか経験がない。知識としてもかなり怪しいものだが、徹底的に地ならしをしないといけなかったはずだ。ロードローラーなどないこの世界でどうやって地ならししたものだろうか。
「とりあえずの手順としては、草刈り、地ならし、砂利を敷いて更に地ならし、その上にアスファルト……は無いから石畳かな」
ノヴァの営業許可と、リュカの馬車のための
どれが最初に終わるだろうか。というか、どれが最後まで残るだろうか。
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