第90話
さくらが先生の手伝いをしているので待ってます、史人です。先に帰っていいと言われましたが、ここで待つのが俺でしょう! 彼氏っぽくないすか? ん? “付き合ってもないのに彼氏ずらすんな”? …調子乗りました、すみません。
それにしても長いなぁ、何して待ってよ。絵でも描くか〜。あー、俺も手伝いに行けば良かったな。まぁ、絵描いて待ってよ。何描こうかなー。動物…さくらはーうさぎっぽいよな。うさぎ描くか…。割とうまく描けたな。うん、眠いな。寝てるかー、さくらに起こされてドキッなんてこともあるかも知れないし…。ふぁ〜、今日ポカポカしてるからマジで眠い…。寝よう。
「…くん、ふーくん!」
誰かに起こされてる…。ん?
「ふーくん何寝てるの(ハート)?」
「智かよ!」
「どう、さくらちゃんぽかったか?」
「声低いわ! うわぁ、気持ちよく寝てたのに…目覚め悪〜」
「なんだよー、まぁ目覚めただろ」
「まぁ、それは。覚めたわ」
「おはよ、ふーくん(ハート)」
「…きもい」
「なんでだよー! ん? うさぎ描いてたのか?」
「え。あー、うさぎ描いてたわ」
やべぇ、隠し忘れてた。ま、まぁさくらっぽいけどバレな…
「めっちゃさくらちゃんに似てる〜!」
…!?
「は!? ただのうさぎだろ!」
「いや、ぽいな〜…ってあれ? 顔赤! 動揺してるってことはもしかして〜」
\ガラガラ…/
「あれ、ふーくんと智くんだー!」
おぉ、さくらタイミングがいいのか、悪いのか…。
「さくらちゃんお疲れ様〜」
「ありがとー、疲れたー!」
「お疲れ、帰るか」
「ん? 待っててくれたの! ありがと〜!!」
「おぅ」
「史人くんやっさし〜(ハート)」
「うっせぇ」
「あはは、ふーくんやっさしー!」
「…うっせぇ」
さくらに言われるとちょっと嬉しい…。
「あれー、うさぎだ! かわいい〜」
おぉ…さくらそれはさくらをイメージしたうさぎだぞ。うん、かわいいな。そして智、さくらにバレないようにニヤニヤしてくるな…。
「あー、ちょっと落書きしてたわ。よし、帰るかー!」
「ふーくんかわいい絵描けるんだねー」
「さっすが史人くーん(ハート)」
「描けるんだな〜、ってか今日の智のキャラなんだよー」
「あはは、楽しくなっちゃって」
「うふふ、智ちゃんだね」
「あらぁ、ありがとぉ〜」
智…。
「さくらー、帰ろうぜ」
「あはは、帰ろー!」
「2人とも冷たいわぁ!」
「じゃあなー、智」
「あはは! また明日ね〜、智くん!」
「なんだよー! じゃあなー! 気をつけて帰れよー!」
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