第52話
「おはよ〜、ふーくん!」
今日もさくらはかわいいです。
「おはよ。よーし行くか」
「あはは、すごいよ」
ん? 俺がすごい…? やっと俺のカッコよさに気付いた…って冗談です。はい。
「お? 何が?」
「寝癖! 後ろの方はねてるよ〜!」
寝癖!? 朝髪の毛確認してきたのに…。うわぁ、さくらの前ではカッコよくいたいのに! 後ろの方ももっと確認しないとだな…。
「まじか! どこ?」
「ここ! んー、なおりそうにないよ〜」
おぉ、頭撫でられてるみたいだ…。逆の立場なら胸キュンポイントのはずだが、恥ずかしい…。でも、ちょっと嬉しい。
「なおらないかもな。まぁいいや。学校着いたら水でもつけるわ」
「とか言いながらずっと触ってる〜」
「き、気にはなるだろ!」
「あ、そろそろ行かないと遅刻するよ!」
「おい、話そらすなって」
「はいはい、行きますよ〜」
さくらと言い合いしながら学校に行くのも楽しい日々です。
「お、史人ー。おはよ。あれ? めっちゃ寝癖じゃん」
「おぅ。まぁなおんないからいいんだよ」
「ふーん。なおんないの。なんか…嬉しそうじゃね?」
「は? 別に普通だろ」
やっば。にやけてたかも。
「さくらちゃんとなんかあった?」
智が小声で言ってきた。
「違うわ」
「ほーん。ま、お幸せにな☆」
「だから違うって!」
俺だってお幸せになりたいですよ!
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