第34話

「喉渇いた〜」

今日も智が騒いでます。

「何か飲めばいいだろ」

「今日家に水筒忘れたんだよー。うわぁだるいけど、自販機行くかぁ」

「飲み物買いに行くの〜?」

お、さくらとゆみさんが来ました。

「智くん私たちにも何か買ってきて〜」

「えー、パシリやん。あ!じゃあ皆でじゃんけんパシリしようぜ!」

おぉ、女子を巻き込んでよくそんなことが言えたもんだ。智、だから君には彼女ができない…。

「楽しそう! やろう!」

うん。さくら、じゃんけんしたいだけだな。パシリめんどいぞ?

「よーし、史人とたくもだからな〜」

「は? 何でだよ!」

「ゆみが負けても俺が行くけど」

お、おぉ。俺が小さい男みたいになったわ。

「しゃーない。やるか!」


「じゃーんけーん ぽん!」

「あいこか〜、よしもう一回!」

「じゃーんけーん ぽん!」

「よっしゃ、勝ったー!」

「ゆみりんとたくくんと智くん負け〜」

いや、ゆみさん負けてもたくが行くなら2分の1たくですけど…?

「負けねぇぞー!」

「じゃーんけーん ぽん!」




「ほら皆ー、買ってきたぞー」

結局、智の負け。5人分の飲み物を買って来てくれました。

「わーい、智くんありがとう!」

「ほんとに買ってきてくれるとは、ありがとう」

「智、俺緑茶って言ったんだけど…」

「おい、俺紅茶飲めないぞ!?」

「男子陣には苦手なもの買ってあげたの☆」

ふざけんなーと言いつつも智のこういうキャラが好きだったりする。皆も笑って楽しそうだし、智ってやっぱ面白いやつだわ。


「私、紅茶飲みたくなったからくれる? 代わりにオレンジあげる〜」

「まじ? ありがと。はい、交換」

さくら優しすぎ。サラッと気を使わせずに優しいことできる人すごいよなぁ、かわいいし。


智、何かありがとう。

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