第22話

「すみません!!」

「仕方ない、2つしかない体育館に21クラス中18クラスも申し込むなんてさすがに予想外だったよ」

「そうだよ、たくの言う通り仕方ないことだよ。教室企画頑張ろう」

お察しの通り、体育館抽選に見事落選し謝罪中の俺です。

「ふーくん! 教室企画頑張ろうー!」

「まぁ抽選なんて当たらんもんよ! 史人、気を落とすでない!」

「ありがとう、教室企画頑張ろう」

俺の仲間は優しい人達です。


「私、クイズ担当するね」

「ありがとう、ゆみさん。たくくんもお願いしていいかな」

「わかった」

「じゃあ、俺とさくらちゃんと史人がミニゲーム係だな!」

「よーし、頑張るぞー!」

うん。そうなんだけどな、智。さくらと距離が近いんだよ。

「ふーくん楽しくできるように頑張ろうね!!」

「おう。頑張ろうな」

さくらがかわいいから許す!!


「そういえば、史人くんってたくのことたくくんって呼ぶよねー。呼びにくくないの?」

「あー、“くく”ってなるからね。でも、なんて呼べばいいかわからなくて…」

「たくでいい」

「たくのそういう言い方が皆をビビらせてるんでしょ〜」

「じゃあ何て言えばいいの」

「たくって呼んでくれたら嬉しいです(キュピーン)って感じ」

「…きも」

「はぁー!?」

「おーい。そこのカップルさーん、いちゃついてないで仕事してくれますー? ってか、たくちゃんはそのクールさがかっこいいんでしょ〜」

「たく…ちゃん?」

「す、すみません。たくさん…」

「たくさんって、いっぱいあるみたい!」

「笑うな、たくでいい。っていうかもう皆たくって呼べ」

「あはは」

皆で楽しく進めているうちに、どんどん企画の準備は進んでいった。


「もう明日じゃーん、楽しみすぎて寝れないかも!」

「智遅刻すんなよ?」

「あはは! 私も楽しみ! 皆で成功させよー!!」

\おー!/


よーし、頑張るぞ。さくらの気合い入れかわいかったし。


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