第9話 災害排除
「いくぞ、
「オッケー、
光は次第に激しくなり、炎の様に揺らめき二人の影は光に飲み込まれ消えていく。
「「
二人が編みだした、二人だけの業。
二人はその隙を見逃さず、飛び上がりやつの胸元に剣戟を与える。二人同時に七連撃の剣戟を与え、最後に上段に振り上げた
───バアァァァァァァァッ!!!
やつは悲鳴に似た奇声を発し、周囲のエーテルと自信のエーテルをかき集め口へと集約し、複数のエネルギー体を産み出す。黒く禍々しいく荒々しいオーラを纏い、今も尚周囲のエーテルを吸収し続けている。
二人はすかさずその場から飛び退いて、防御の式を発動する。
「「想いを司す不滅の誓いよ、汝を護る盾となれ───
巨大な半透明の盾がふたりの前に顕現した。
が、複数のエネルギー体は二人には放たれず、弾けてその場で霧散した。
「=
───俺の弱点に気が付いたか……流石だな
その隙を逃すまいと、すかさず
「
激しく轟く雷が、
エーテルは想いに答える元素であり力である
核というのは領界種、魔物にある人間で言うところの心臓の様な物。核は心臓とはまた別の存在ではあるが機能的には心臓の様な物ではある。だが、心臓自体は別で存在している。動力源である魔力、又はエーテルがそこから身体に行き渡る仕組み。心臓は血、核は魔力、又はエーテルと役割が違う。
「……ッな!?やべぇ───いッ!?」
空中に飛ばされた
宙に飛ばされた
「あがぁ!?く……アアァァァァ!!!」
ミシミシと全身から悲鳴が上がり、
───バアァァァァァァァッ!!!
やつは声を吐き出し、再びエーテルを収束し始める。次は絶対に消し去る気があるのか、今までで一番濃くエーテルを口へと集め、巨大で真っ黒な球体を作り出した。
───ヤバイ……本気…………で死ぬ!!!
刹那、青白い一筋の光が
球体はその場で制止して再び無惨する。
「いッッッてぇぇぇぇ……。
砂埃が立ち込め、徐々に風によって視界が晴れていき、やつの前で大剣を右手に握り鬼の形相で睨む男がいた。
「…………親父ッ」
「俺の息子によろしくしてくれたみてぇだな。それ相応の覚悟はできてるんだろうな」
だが、
───グラアァァァァァッッッ!!!!
やつの左腕に炎に包まれた巨大な牙が突き刺さり、
「固有魔法【
そう呟いた
「
赤と黒が入り交じったオーラを放ちながら業を繰り出す。【
「うらあぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!」
やつはその勢いで再び倒れじたばたと暴れる。
「ッチ、やっぱ星座級で蟹座ってなると硬いか……」
二人で並んで立ったのは、二人に称号が与えられるきっかけとなった大戦争。大阪府奪還星戦争以来である。
「おっと…………全く、僕だって怪我してるんだからね?」
そう言いながらもしっかりと
「
「わーってる、わーってる。次の一発で決めてやるよ」
霧散した。
「
【
五連撃の鋭く重たい突きで首の一番硬い外壁を割り、十連撃の斬撃で肉を断つ。砕け散った外壁が宙を舞い、斬撃を受けた肉からは人間と同じ赤い血が飛び交った。
───バアァァァァァァ……!!!
やつは弱々しく咆哮を轟かせ、
そして、露になった”核“目掛けて、エーテルを込めた大剣を想いを込めて突き刺す。
「全人類の想いの一撃。その
想いの一撃。核はひび割れて粉々に砕けちり、その場で輝きと共に消失した。一瞬の静寂が訪れる。すぐに歓声が上がり拍手喝采。
「よかった……気絶してるだけか。まああとは頼むわ、
遠くの方で鳴っていたサイレンがこちらに近付いて来て、ようやくパトカー三台と救急車三台が到着した。そこから
序列は常に変動している。今回の戦闘において戦闘に参加した者は変化が起きている。
【序列】9875→9860
【序列】46869→46865
【序列】9077→9000
人知れず序列は変動し続け、怠惰な人間は蹴落とされていく。これが社会の仕組みであり、世界の仕組みである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます