第356話

今日こそは大丈夫。ごんちゃん、さわちんの悩みややらかしのアシストを全部こなした。

ごんちゃんはひかるに勉強を教わることが決まり、デレデレしながら同じ大学を目指している。そして、恋も動き出した。


デレデレ・ニヤニヤしながら、ごんちゃんにひかるを抱きしめたと教えられた。

顔を真っ赤にしモジモジしながら言うからキスでもしたのかと思ったのにごんちゃんは私が思っている以上にウブみたいだ。


この2人がキスをするのはあと2ヶ月は掛かるだろう。ひかるは我慢出来るのかな?

実はひかるはある事を芽衣に相談している。あっ、さわちんは3000円分のケーキを買い、未来ちゃんに全力で謝り許してもらった。これで、さわちんは一生未来ちゃんに頭が上がらず、一生尻に敷かれるのが決定だ。



話を戻そう。ひかるが芽衣に相談した内容はごんちゃんが余りにもスローペースで恋を進めようとするからひかるが自分に魅力がないのかなってまた不安になっている。

でも、芽衣がごんちゃんのウブさを力説し納得はしたみたいだけど余りに遅すぎる。


ごんちゃんとひかるが付き合ったのは夏休みだから、もう付き合って2ヶ月になる。

付き合って2ヶ月だと私は…キスはしてた。その先のこともしてた…うん、よく我慢したと自分を褒めてあげたいぐらいだ。さわちんは例外で手が早いから論外。


ひかるもごんちゃんと一緒で純情だけどひかるの方が大人だ。自分に魅力がないと悩んでいるぐらいだから、ひかる的にはごんちゃんと先に進みたいのだろう。

だけど、ウブ中のウブのごんちゃんはひかるを抱きしめただけで顔を赤くする。


ひかるへの想いは伝わってくるけど、確かに進み方は遅い。私だったら我慢できない。

まぁ、私の場合は芽衣が小悪魔で私は翻弄させられまくったから無理な話だ。

芽衣はひかるにどんなアドバイスをしたのだろう。相談内容しか教えてくれなかった。


テストが終わり、さわちんに捕まることもなく走れるのが楽しい私は全力で体を動かす。

もっともっと早く走りたい。秋風を浴びながら走しるのが爽快でめちゃくちゃ楽しい。

思う存分、走り込みをし一度タオルで顔を拭くためベンチに行くとひかるがため息を吐いていた。何か悩んでいるみたいだ。



「ひかる、どうしたの?」


「えっ…あっ、何でもないよ」


「でも、ため息吐いてたから」


「あー、うん…」


「ごんちゃんで悩んでいるの?」


「まぁ、、」



きっとひかるはごんちゃんの情けなさに悩んでいるのだろう。余りにも純情すぎる。

奥手は悪いことではないけど、相手からしたら自分に魅力がないかと悩んでしまう。



「ごんちゃんに私から言おうか。ウブすぎるのも大概にしろって」


「ち、、違うから///。まーちゃんの誕生日のことで悩んでいたの」


「もしかして、プレゼント?ひかるからのプレゼントだったら何でも喜ぶと思うよ」


「うん…あの、芽衣ちゃんに相談したら、、プレゼントの他に私からキスしたらどうかなって言われて…緊張してる」



芽衣ちゃん…恐ろしい子。私はよく芽衣にデリカシーがないと叩かれているけど、芽衣のアドバイスもなかなかだと思う。

余りにも直球で、これはひかるは悩むよ。いきなりキスとか…出来ればひかるの立ち位置からしたらされたい方だと思うし。



「キスは無理しなくていいと思うよ…」


「そうかな…」


「だって、ひかるはごんちゃんからキスをされたいでしょ」


「えっ、、うん///」



私とごんちゃんは立ち位置としては彼氏側で、芽衣とひかるは彼女側だ。私は自分から芽衣にキスしたいし、何となくひかるもされたい方だろうと分かった。

でも、こんなにも素直な反応をされるとごんちゃんに発破をかけないといけない。


それにしても芽衣はなかなかのことをひかるにアドバイスして凄すぎるよ。

でも、よくよく考えると私は芽衣に寝ている時にキスをされたことがあるから…芽衣からしたらグイグイいくのは普通なのかもしれない。された方は照れるけど。



「あっ、そうだ。私からもアドバイスするね。もし、ごんちゃんが余りにも動かない時はジッとごんちゃんの顔を3秒見つめて」


「3秒間、見つめるの?」


「好きな人に3秒見つめられたら、きっとごんちゃんは動くと思う」


「そうなの…?」


「恋の3秒ルールだよ」



言葉ではなかなか言えないことを目で訴える。これで動かなかったらごんちゃんをヘタレと罵ってやる。



「3秒か、、頑張ってみる」


「ひかるは可愛いから自信持ってね」


「相変わらず、水希はタラシだね」


「本当のことを言ってるだけだよ」


「それがタラシなの。また、芽衣ちゃんに怒られるよ。でも、少し自信が持てたからありがとう。水希に相談して良かった」



私は出来るだけ素直に思っていることは伝えたい。例え、タラシだと言われようと本当に思っていることだし、嘘をつきたくない。

それに、ひかるだったら私の言葉の真意をきちんと分かってくれる。


ほら、私とひかるが3秒見つめあったけど何も起きなかった。私達は親友だからだ。

でも、ごんちゃんだったらきっと動く。だって、ひかるのことが大好きで堪らないから。

ごんちゃんはウブだけど、きっとひかる同様先に進みたいと葛藤してるはずだ。


ごんちゃんの誕生日を最高の誕生日にしてほしい。ひかるの誕生日はごんちゃんが告白して交際記念日になったから、ごんちゃんの誕生日は2人のキス記念日だね。

誕生日に記念日があるの羨ましいよ。私なんて芽衣と結ばれたの誕生日の次の日だし。


私ね、芽衣の次に可愛いと思っているのはひかるだから…バレたらお姉ちゃんに怒られそうだけど本当だよ。







因みに…綺麗枠はお姉ちゃんと先輩方と晴菜さんが同率一位ね。

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