第162話
芽衣と手を繋ぎ、綺麗なイルミネーションを観賞する。2人で暫く美しさに感嘆したあとイルミネーションで飾られた建物をバックに一緒に笑顔で写真を撮った。
色々あったけど最高のクリスマスだよ。また一つ芽衣との思い出ができた。
「へへ、初めて眼鏡姿の水希と写真撮れた」
「あっ、そう言えば初めてだね」
「他の人にあんまり見せたくないけど、今日は写真を撮れたから許す」
可愛いことを言う私の彼女も本当はあんまり他の人に見せたくない。可愛すぎるもん。
早く腕の中に閉じ込め、私だけを見て欲しい。好きすぎると独占欲が出ちゃうね。
芽衣は私の彼女…不思議って言葉は変かもしれないけど、人生って分からない。
芽衣の顔を見る度、可愛いなって思い何で私の彼女何だろうって思う。深く考えても仕方ないって分かってるけど不思議だ。
「水希、来年も見に来ようね」
「うん」
あっ、クリスマスソングが流れてきた。気持ちが盛り上がるな〜。周りにいるカップルはイチャイチャしてるし、みんな笑顔だ。
あのカップル、、男性が女性を後ろから抱きしめてながらイルミネーションを見てる。
いいな、私も芽衣にしたい。でも、流石に外では無理だよね。やり過ぎはダメだ。
「芽衣、寒くない?」
「大丈夫だよ」
「寒かったら言ってね」
「水希が温めてくれるの?」
「温めるよ」
芽衣、気づくかな?握ってる手の力を少しだけ強めた。早く、2人っきりになりたくて芽衣を見つめると「家に帰ろう」って抱きついてきてくれた。
今、同じ想いだよね。芽衣の頭を撫で、一度軽く抱きしめた。芽衣は私が悩んでいたことを意図も簡単に突破する。
「芽衣、大好きだよ」
「私も大好き」
私は今まで夢中になって何かをすることがなかった。でも、高校に入り、部活を頑張り、ピアノを頑張り、芽衣に夢中になった。
夢中になれるって幸せだよ。毎日が楽しくて生きる活力になる。
ベッドの上で私達は愛を贈り合った。私の腕の中で甘えながら笑っている芽衣が愛おしくて、おでこにキスをする。
少しだけ慣れた愛を贈る行為の後は体も心も充実感に満たされる。
芽衣は服を着てないから私が温めないと。さっきうっすらと汗をかいていたから、落ち着いたら急激に冷えるよね。
「あっ、芽衣…何やってるの?」
「水希の服…脱がせてる」
「私も裸になった方がいい?」
「だって、、水希の肌の感触を感じたことないもん」
「お風呂に一緒に入ったことあるのに?」
「それとこれとは別…」
私は抱く側だから気にしたことなかったけど、芽衣に言われたなら脱ごうかな。基本、あんまり気にしないタイプだし。
私がポンポンと服を脱いでいくと芽衣に怒られた。少しは恥ずかしがれと…。
えー、何で脱いだのに怒られるの。でも、抱きしめると大人しくなり嬉しそうに笑ってくれた。芽衣は素直だ、そんな素直なところが大好きなんだよ。
もう一度、愛し合いたいな〜って芽衣の頬を撫でると、グーって音が聞こえてきた。
「芽衣、お腹空いたの?」
「言うな…バカ///」
「何か食べる?」
「ラーメン作る…水希も食べる?」
「うん、食べる」
そう言えば、お昼ご飯の代わりにスイーツ食べて、食べ過ぎて夕ご飯を食べれてなかった。やっとスイーツが消化したみたい。
「みそと醤油どっちがいい?」
「みそ!」
「分かった、みそラーメンね」
服をさっき脱いだばかりだけど、仕方ないよね。ベッドから起き上がり服を着ようとすると、なぜか急に芽衣が正面から体当たりするように抱きついてきた。
びっくりした…支えきれなくて反動で後ろに倒れちゃったよ。
「芽衣?」
「もうちょっとだけ…水希の肌を感じたい」
「襲っていいってこと?」
「いいよ、、」
「ふふ、でも後にする。さっきからお腹の音が止まらないみたいだし」
「もうやだー、、」
芽衣の恥ずかしがって暴れるのはいつものことだけど、今日は私も裸だから結構痛い…。
私の上で暴れないで、、余計にお腹が鳴ってるよ。可愛いけど、痛いよ。
仕方ないな。この可愛い子を少し大人しくさせないといけないね。私は芽衣を抱きしめ回転し、さっきから「バカー」しか言わない唇を唇で塞いだ。やっと大人しくなったよ。
「先に芽衣を食べていい?」
「ダメ…ラーメン食べる」
「えー、そこはいいよじゃないの」
「だって、ずっとお腹鳴ってるもん…」
もうここまできたら我慢できないよ。だったら、何度もキスしてその気にしてやる。
ほら、何度もキスをすると芽衣の腕が私の首に回った。もうこれはしてもいいよってことだよね。お腹は鳴ってるけど気にならない。
だって、もう私には芽衣しか見えないもん。芽衣の声しか聞こえないし、今は芽衣に夢中でそれどころじゃない。
芽衣の体全部が熱い。部屋に暖房を入れてないのに、私も体が熱くて堪らない。今日はクリスマスなのに、私達の周りだけは夏だ。
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