第71話
そう最高の友と会ったらやることは一つ。
「「拳で語れ!」」
一度やってみたかったのである。2人とも生粋のオタクにして若干厨二入ってる良い大人。しかも久々の再会と来た。これで殴り合いをしない手はない。互いに魔力体を顕現させた。
浜田の魔力体はダイヤモンドの外装の人間体だった。
「オラア!」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!」
アレンのジャブに対してラッシュで対抗する浜田。よく見れば魔力体も同じことをしている。
「スモーク・デビル、【マッハ太極】」
太極拳の要領で受け流しを行う魔力体とアレン。
どうやら魔力体の名前はスモーク・デビルというらしい。
「ならこれならどうだ。ダイヤモンド・トレーナー【ダイヤモンドフレアラッシュ】」
肘関節部が爆発さらにラッシュが加速する。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!」
ラッシュの加速に対応しきれなくなってきたアレンとスモーク・デビル。
「ち、【スモークブースト】」
煙の爆発が起き浜田の周囲を囲み出した。
「息をさせなくする気か!なら【ダイヤモンドバースト】」
ダイヤモンドを爆破させることで一瞬だけ空気を無にして煙を霧散させる。
「やるじゃねえか、流石浜田。」
「そっちこそ流石鎌田と言いたいところだけどまだ本気出してないね。」
「ばれたか。じゃあ行くぜ【イグニッション】」
突如アレンの魔力体が姿を変え始めた。
煙が徐々に炎の赤へと姿を変えていき、タコだった触手たちは翼のように纏まっていった。
それらに該当する姿はカラスの頭とイヌの牙を持つ人間体の悪魔。
名をアモン。ソロモン72柱序列7位にして七つの大罪の強欲。
狼に近い姿も持つ彼は炎の悪魔として有名だった。無論女神敵対するハッカーとしての悪魔の比ではない存在感と実力がビンビンに出ていた。
「わあ、こっちもできそうだしやってみるよ。【にゃにゃにゃーにゃにゃんがにゃーにゃーにゃー にゃんにゃんにゃんマタタビ】」
「え、嘘【にゃんにゃんにゃんマタタビ】!?」
ダイヤモンドから猫が生えてくるそれも数千という数はあった。
「これが僕の魔力体の魔術を連用させた形、アイムとかどうかな君のはアモンってところだろう?」
「アイム、エジプト神話が主体となった悪魔でグリモワール『レメゲトン』のゴエティアに出てくる26の軍団を指揮する序列23番の地獄の大公爵で合っていたかな?」
「正解、さあもっともっと語ろうじゃないか。」
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