第32話
「陛下、デーヴァ伯爵がお見えです。」
「もうそんな時間か。丁度いいこちらに呼んでくれ。」
ふと日の入り方を見るとお昼近くにまでなっていた。
「かしこまりました。」
するとパーティーで意気投合した少女に似た顔だちの和製イケメンが入ってきた。
「陛下、アーレギオン王子はお目覚めになりましたか。
「ああ、見てのとおり目覚めてくれたよ。」
「それは大変嬉しゅうございます。して私めの今回の役目のことを王子はご存知でありますか。」
「ああ、今し方説明したところだ。せっかくだから挨拶をしておいてくれ。」
「ああ私は…(ゴゴゴゴゴゴ)なんだ!」
地震のように予兆の薄い揺れが感じられない完全に人工的な揺れ。
「グフォ!!」
一番最初に症状が出たのはシェルさんだった。口から血を吐きながら身体の血管という血管が破裂し内出血もと外出血両方起こしている。そして魔力の具現体も居なくなっている。
扉をすぐにメイドが開けようとするが開かなかった。
「シェルさん!大丈夫か!!」
俺は思わず飛び起きシェルさんに駆け寄る。
「グッ!」
次は元公爵の伯父さんが口から血を溢した。伯父さんの魔力の具現体も居なくなってこそいないが大分薄くなっていることから魔力を減らす術か何かなのだろう。
「これは、悪魔。術者がこの部屋に居ます!すぐに見つけ出してください。恐らくは人型ではありません!」
アルティマさんの掛け声に一斉に臨戦態勢に入り探す。
今度はかくれんぼか。
「グフッ、どうやら私はここまでのようだ。この空間は魔力を浸食する。魔力が元から少ない私から発症したようだね。ゲホッゲホッ。」
「シェルのおっちゃん。」
「なあに単に寿命で死ぬが先かの生さ。君の作る領地を生きて見れなかったことは悲しいけどなんとかなるだろう。」
そう言ってシェルのおっちゃんの具現体の居た空間から微かに感じられた最後の力の残滓が消え身体の脈動も無くなっていた。
スキル『怠力』を発動
ユニークスキル生物錬成を取得、対象「霊象族、個体名シェル」に対し実行します。
ユニークスキル未来予測を取得、実行します。
ユニークスキル外的要因完全耐性を取得、適応します。
ユニークスキル超再生を取得、実行します。
ユニークスキル無限魔力掌握を取得、実行します。
ユニークスキル四次元感知を取得、実行します。
ユニークスキル四次元干渉を取得、実行します。
ユニークスキル0/0answerを取得、実行します。
ユニークスキル魔王を取得、実行します。
オンリースキル因果魔術を取得します。
対象「ヒト族、個体名アーレギオン」を絶対的強者に強制成長させます。
さあ我が宿主よ、起きなさい。
後悔した目的を果たすのです。
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