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「ハァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「っていつまでやっているんだアレン!」……そんなのパーティー入りが無くなるまで。」


俺はそれはそれは深ーーーいため息を付いていた。

他の兄弟とも顔合わせの意味もある夜会らしいがやるのがなんと10時から子供の寝る時間を考えてほしいものだね。しかも通常10歳からやるところを6歳でやらすとは……身長に響かなければいいのだが。


スキル『怠力』発動

成長ホルモンを多量配布します。


今、普通にやばい声が聞こえた気がする。そんな一気に成長したらどんな顔になるか分かったものではないぞこのままでは不細工になる。しかしスキンケアとかそういうのはこの国にはあまりないし……


スキル『怠力』発動

皮膚細胞を最良に保ちます。


ゾクリ、何者かの殺意を感じた。


~そのころ女神たちの職場では~

「ナニよあれ、私たちだってお肌のトラブルは気を付けないといけないのに普段から最良にするですって!」

「そうよライン、貴方のミスから生まれたのよだから同じものを私たちに作りなさい」


「む、無理ですよおおお、だってアレアルティマ様の神力でお創りしたんですから!」


「じゃあしょうがないわね、とでも言うと思った?」

女神の職場ではその日精神救急にかかる患者が出たという。


~こうして新人女神は全世界の女性を敵に回すスキルを作ってしまったのであった~


けれどこれじゃあ早死にしそうで怖いな。こんな時間に夜会が始まるくらいだし……


スキル『怠力』発動

全細胞を万能細胞化します。


うん、今ならこのセリフが言えそうだ。


俺はニンゲンを辞めた。


もう、不老に成っちゃうとかこのスキル今日強力過ぎじゃね。サボればサボるほど努力したことになるスキルだけどほぼ努力より神懸ってね。それに俺のサボるって言葉の意味ってやることをわかっていながらもやらないって意味じゃなかったけ?


かの現代知識、当時のニュースは必ず見る人間だった彼は健康、経済、政治に関する知識もある程度高まっている。現代日本の教育で習うことを全て実践するものはそうそういない。即ち国民のほとんどが怠けていることに他ならない。


それに気が付いたときスキルは暴走した。


スキル『怠力』発動

個体名〔アーレギオン ガレリア クライス〕の持つ知識に基づく全ての最適化を実行します。なおこれに伴う外見変化及び痛覚は遮断します。

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