赤の他人な兄と妹。それは、分かたれることなき”特別な”関係
- ★★★ Excellent!!!
一緒に暮らしてる兄妹なのに、なぜ妹が兄の名前を知らないんだろう!?
というのがとっても気になって読み始めた作品ですが、いやあ、ほんと面白かったです。
妹パートと兄パートが交互に展開し、それぞれの心情や感情が緻密に描かれながら、物語がどんどん進んでいく構造(めっちゃ読みやすい)なんですが、そのすれ違いたるや…!
タイミングが悪かったり、偶然が重なったりという外部要因もあるけれど、相手を思いやるせいで生まれてしまう距離感。
大切すぎるがゆえに、勢い余ってずれてしまう関係性が切なくてたまらない。
サブの登場人物との関わりや、胸が苦しくなるような切ない展開もあったりして、もう読者の情緒はぐっちゃぐちゃです。
兄には兄の、妹には妹の、兄妹でなければならないと思う理由がある。
兄だから、妹だからこその葛藤が生み出す、もだもだと「はよくっつけ」のじれじれ!
恋愛ものとしても楽しめるけれど、人間ドラマとしても濃厚で、読後感がとても良い作品でした。