第85話 つけもの
次の災厄に向けて、作戦会議。
ルシファーは強そうだから最後。
なら、次は無尽の虚無ファルサを狙うべきだろう。
俺の意見に、エメラルドとマリア姫が頷く。
しかし、ハナが首を横に振り。
「残念だけど、ヒタカ。それはできない」
「何故だ?」
「ファルサは既に滅びている。言っただろう、災厄はリタイアが許されていると。ファルサは、自分自身の虚無感に耐えられず……リタイアしてしまった」
「無尽の虚無ってそういう事?!」
「いやあ、無尽の虚無感って、結構辛かったんだと思うよ?」
「いや、ボスキャラに虚無感味あわせるなよ!」
普通に虚無を噴き出して、周囲を消し去るのかと思ったよ!
「既に滅びているんですね……」
「こちらにとっては都合が良いのじゃ……」
待てよ。
対応する災厄が滅びているという事は。
「なあ、ハナ。じゃあ、ファルサに対応する王族って、まだ無事なんだな?」
「いや……残念ながら、扇動家に騙された馬鹿な国民達によって……いや、対応する災厄が滅びてたからさ。ほら、隣の国だったから、代わりに、ね?」
ハナが視線を逸らしつつ言う。
いや、誰もやらなかったから代わりにやりました、的な正義感はいらないんだよ。
多分、ハナを写し取る前だよな。
元々、ある程度性格が似ていたのでは……。
ハナも良く、他人の仕事引き受けていたしな。
「それよりヒタカ。久々に日本食が食べたいと思わないか?」
「うお、雑な話の逸らし方だな、ハナ……まあ、確かに、久々に食べたい気はする」
こうなったら、似たような品種を品種改良して、米を作るか?
異世界知識によるチート。
<称号『そらよ』を獲得しました[ごはん]>
<称号『そらよ』を獲得しました[おつけもの]>
<称号『そらよ』を獲得しました[みそしる]>
おお!
流石相棒。
「ハナも食べるか?」
「おお!ご飯に味噌汁、凄いな、ヒタカ。どうやったんだ?」
「システムに貰った」
「システム……?女神様かい?」
「いや、システムはシステム。女神様に対抗する為の、大切な相棒だ」
「……ヒタカ、何か騙されてないか……?」
騙されてなどいない。
極悪非道の女神様が、今このタイミングで日本食を差し出すと思うか?
あれ。
つけもの有ったはずなのに、御飯と味噌汁だけ?
<称号『良く見てみて下さい』を獲得しました[1]>
あれま、見間違いか。
残念。
……つけもの追加してくれないか?
<称号『駄目です』を獲得しました[1]>
仕方が無い。
御飯と味噌汁だけ堪能しよう。
--
「確かに、この世界は、悲劇を鑑賞する為の箱庭。そして、ルシファーは僕の異世界知識によると、確かに強者……パイロすら偽のストッパー、本命はルシファー……なるほど、十分に可能性はあると思う」
ハナが深刻な顔で頷く。
「ホダカ、何とかなりそうですか?」
エメラルドの問いに。
「正直、絶望的だと思う」
俺は正直に応えた。
ハナという強力な助っ人を得ても。
恐らく、相手は強大。
女神様と同格とか、そういう存在じゃなかろうか。
#########################
名前:
レベル:1131
STR:D
VIT:D
DEX:D
AGI:D
MAG:D
MEN:D
AS:
[ 水属性魔法 Lv.533 ]
❲ 火属性魔法 Lv.492 ❳
❲ 風属性魔法 Lv.212 ❳
❲ 地属性魔法 Lv.191 ❳
[ 鑑定 Lv.945 ]
[ 空間収納 Lv.2124 ]
[ 道具作成 Lv.322 ]
[ 精錬 Lv.312 ]
❲ 薬品調合 Lv.993 ❳
❲ 薬品投擲 Lv.392 ❳
❲ 罠設置 Lv.2135 ❳
❲ 罠解除 Lv.1268 ❳
[[ MAP Lv.270 ]]
[[ 禁忌・存在壊変 ]]
PS:
[ 剣修練 Lv.514 ]
❲ 縮地 Lv.251 ❳
❲ 陽炎 Lv.231 ❳
❲ 剛剣 Lv.215 ❳
❲ 貫通 Lv.233 ❳
❲ 聖剣 Lv.1220 ❳
❲ 聖鎧 Lv.3251 ❳
❲ 魔法抵抗 Lv.182 ❳
❲ 状態異常抵抗強化 Lv.116 ❳
[ MP回復強化 Lv.1418 ]
[ 最大MP強化 Lv.1235 ]
[ 感知 Lv.2221 ]
[ 高速詠唱 Lv.975 ]
❲ 罠発見 Lv.2011 ❳
[[ 天才錬金術師 ]]
[[ 業罠師 ]]
リザーブ:
装備:
ミスリルの長剣
ミスリルの円盾
ミスリルの鎖帷子
SP:179
称号:
たくあん
#########################
最初に比べたら、相当育った。
だが……女神の考えそうな事も。
そもそも、その名前が表す強さも。
ただただ、絶望的。
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