第22話 ノノとナナ

月曜日。

今日は体育がある。小学校までは男女一緒だったけど、中学からは男女別がデフォルトになる。性差がハッキリしてくるから仕方ないね。瑞穂も俊介くんと張り合うのがきつくなって来ているし。


白蘭の体操着は普通のシャツにハーフパンツで、シャツの襟と袖とハーフパンツが学年カラーである空色。男子は空色の部分が紺色になる。


1-Aの女子との合同授業になった。基本的にS組とA組が合同になるらしい。

他にもBやC組もあるが、特進クラスであるSと平凡クラスであるB・Cクラスとはあまり合わせたくないようだ。

物語とかだと対立したりするよね。でも現実だとそこまで対立したりはしないんじゃないかな?そもそも有名校だし、そんな変なのは・・・・いや、瑞穂に告白してきた連中、大体変なのだったわ・・・


「あの・・・逆神さん?」


「ん?」


「入学式で新入生代表挨拶した子だよね?私、A組の宮野みやの乃々葉ののはって言うんだ!ノノって呼んでね!」


「あぁ、よろしくノノちゃん。」


隣のクラス・・・じゃないなA組とは塔が違うから。

S組は特別なので1個の建物丸々Sクラスの施設になっている。だから正確には隣の塔のクラスのノノちゃん。

ノノちゃんはハニーブラウンのショートボブでタレ目。身長は150センチほどで、胸はAくらい。人懐っこい顔をしている。


「あら、ワタクシにも紹介してくださらないかしら。」


「ワタシも!ワタシも!」


「瑞穂ちゃんと友達になるなら私達とも友達だよ~」


蓮華ちゃん達も会話に加わってきた。というかノノちゃんが話し掛けたそうにしてたからワザと離れてたっぽい。


「わわっ!皆美人さんだぁ!私、宮野野乃花。ノノって呼んでね!よろしくね!」


ふむ。女子の友達が4人になったね。しかし瑞穂を入れたら5人になってしまうな。

体育は「二人一組で準備運動」とかあるから一人余ってしまう。もうひとり良い感じの子いないかな?


SとAのクラスの女子達をざっと見てみる。

みんなそれぞれグループを作っていて余ってる子は・・・・・・いた!

一人だけ体操着を来ながら読書をしている中々個性的なぼっちちゃんを見つけた。

サラサラの黒髪ロングに縁無しメガネ。身長は150弱。胸はCくらいの無表情系美少女だ。


瑞穂は早速彼女に話しかけに行った。


「キミ、瑞穂の友達にならない?」


「・・・・・・良いよ。」


「ならこっち来て。紹介するから。」


「・・・・・・わかった。」


メガネちゃんの手を引いて蓮華ちゃん達の元に戻る。


「・・・・・・ちっちゃい。」


「ん?何か言った?」


「・・・・・・何も。」


反応するまでのラグが酷いけど、ちゃんと返事してくれるから問題無さそうだ。


「みんな、この子も友達にするからね。えっと・・・名前聞いてないや。」


「あ、その子は私と同じA組の・・・「七星ななほし菜々なな・・・・・・」そう!ナナちゃん!!」


ナナちゃんとも自己紹介をして、授業の開始を待つ。

遅いな体育教師。

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