027「邂逅の森」/天竜風雅さん ※本文引用あり※

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885218529


 カクヨム検索の初スコップ感想作品になります。

 読むに至った理由は、


①タイトルが長ったらしくなくシンプルで好み(※今どきのラノベでない!)

②タグがいかにも私好みの羅列(シリアス、出会い、秘密、ちょっと切ない、呪い)(※恋愛がない!)

③検索結果で表示される約四行分のあらすじで、どんなストーリーなのか無駄なく理解させる文章力


 からの、トップページであらすじ全文と、読めそうなきちんとした目次を確認して、一話目を覗き見しました。プロローグなしなのもありがたい。


 実に好みの文章でした。



 少し懐かしい、正統派重厚ハイファンタジーです。

 太陽神と「半身」の秘密、主人公リセルの秘密、森で出会う神殿騎士ルーグの秘密。これがしつこい解説もなく、ストーリーが進むにつれて徐々に明らかになっていく。

 読みやすく、かつ比喩表現も美しい文章で先が気になって、するする読めます。

 ハイファンタジーあるあるですが、世界独自の用語ルビと、音が複雑な長めの固有名詞に慣れるまで少し時間がかかりました。これは私の読解力の問題です。ハマれば早い。

 第一話の入り方です。ひたひたと迫る不気味な何か、油断すれば死んでしまうかもしれない、いきなりの主人公大ピンチ……惹きこまれました。こういう書き出しが書ける確かな文章力ですよ。読みますよ。


 そしての出会い! ルーグ登場!

 私は彼がとても好きです。終盤辛かった……。だからこそのラストは救われました。絶望からの希望含みエンド、超好きです。

 の伏線回収も、とてもよかったです。たまたまの出会いじゃない理由がほしかったのです! 知りたかった謎もきちんと背景がある。素晴らしい!



 精霊魔法の描写も好きです。


【以下本文引用(「【12】雨宿り」より)】


「炎上って……どういうことだ」


「どういうことって、炎上といえば火だるまにきまってるだろ。炎の魔法を使う時は、その火力に応じた呼び名で精霊に力を借りるんだけど、『吐息』じゃ弱すぎて服が乾くほどじゃない。だけど『息吹き』じゃ火に当る時間が長過ぎて焦げてしまう。取りあえず『溜息』ぐらいがいいと思ってやってみた」


「……溜息。炎の精霊の『溜息』で服が乾いた……」


 ルーグが肝を潰したように身震いした。


「雨の日の洗濯物はなかなか乾かないから便利なんだけど、その加減を知るために今まで結構な枚数を燃やして、師匠によく怒られたよ」


【本文引用終わり】


 いやー、主人公リセルの魔力の高さがよくわかる。炎の精霊の力は制御が難しいですよね。溜息、その絶妙な力加減の表現が好きです。

 それと、「【15】ルーグの告白」の中での、「審判の灯火」。嘘発見“火”、使えたらすごく便利そう!



 出会えました。スコップ大成功です。

 果たして、どれくらい潜っただろうか……。確率、何百分の一ですよ、おそらく。ありがとうございました。好きです。

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