第145話 『その日、景品を作った』

 ザナック宰相がポーションの鑑定書を作成している間に、部屋の隅に行って高レベルな素材を取り出し、絨毯の上に並べていく。


 それらを見て頭をひねる。さて、どうしましょうか。


 最近作りあげた武器や防具のランクを思い返してみる。

 家族の防具に関しては、ママが7、アリシアが8、リリちゃんが9のランクで作った。

 家族の武器に関しては、ママが10、アリシアが6、リリちゃんが6のランクで作った。


 ママの武器が高くなったのは調子に乗ったからと言うのもあるけど、弓と相性の良い素材があったからだ。

 そして防具の平均ランクが高めなのは、白光布やダルメシアン織物と言った強力な素材を、惜しむことなく大量に使うことが出来たから。

 シラユキちゃんのランク16武器は、はっちゃけ過ぎたものなので考えないものとする。


「うーん」


 で。

 簡単に今の状態を言うと、ランク8の剣を狙って作るのは手持ちの素材的に中々困難であると言えた。何故なら、ランク6や8の杖は、ちょうど良い木材があったからなんとか出来たけど、金属製の剣となると、素材のバラエティが圧倒的に少ない。

 ランク6はまだ良いわ。だって、アリシアの短剣と同じくらいのもので良いんだから。だけどランク8となると、狙って作るには難易度が高すぎる。

 貴重な素材を使っておいて加減した結果、ランク7とかになったら目も当てられないし、逆に強くし過ぎると確実に8を超えてしまう。しかもそれが、見せ物を前提として作られるだなんて、なんだか勿体ないわ。

 どうせ強いのを作るのなら、実用的な、誰かのためのオーダーメイドな武器にしてあげたいわ。


 せめて素材が潤沢にあったら、こんなに悩まないでも済むのに。……どうしよかなぁ。


 ……あ、そうだ。

 剣の構想も大事だけど、先に出来上がっていた杖から鑑定を済ませてもらっとこう。

 ザナック宰相に渡す為に振り返ると、丁度ポーションの鑑定が終わったようだった。


「シラユキ様。ポーションの確認、及び鑑定書の作成は完了しました。こちらはまとめて展示にすると言うことでしたので、鑑定書は1枚で構いませんか?」


 鑑定書を見せてもらうと、高そうな羊皮紙に『以下20本のポーションは、最高品質である事をザナック宰相の名の下に証明する』と記載されていた。

 端の方には宰相と、陛下の物と思われるサインもあった。本格的なのね。


「ええ、これで大丈夫です。続けてこちらの杖の鑑定をお願いできますか。ランク6の杖が3本。ランク8の杖が1本です」

「これが……! 丁重に預からせて頂きます」


 一応8の方の性能を口頭で伝えてみると、陛下がウキウキした様子で急接近してきた。


「シラユキちゃん! ちょっと使ってみても良いかの!?」

「槍として使ってみたいんですね。良いですよ、ただ危ないので離れて使ってくださいね」

「勿論じゃ!」


 そう元気に返事をした陛下は、子供のような無邪気さで槍を受け取り、部屋の広い場所で演舞をし始めた。流石は『剣聖』、武器の扱いはお手の物ね。


 前衛職の武器の練度に関しては、大体2種類に分けられる。

 1つが何かしらの武器の扱いに特化していて、その他が並以下のタイプ。そしてもう1つが、複数の武器を高い水準で扱えるオールラウンダータイプだ。上位の職に行くほど、特化がさらに優れたり、高水準に扱える武器の種類が増えていく。


 『剣聖』は、その名の通り剣に関するエキスパートではあるが、他にもいくつかの武器に関しても並以上に使用することが出来る為、後者のオールラウンダータイプに分類される。


 扱えると言っても、結局は本人がそれらのスキルを伸ばすために修行をする必要がある。オールラウンダーだからって、練習は必要なのだ。けどこの動きを見る限り、陛下は槍の鍛錬を怠らなかったらしい。

 というか陛下のメイン武器って何かしら?

 陛下の性格的に、槍をメインに扱ってるようには思えない。となると、やっぱり剣なのかな? 調べれば出てくるんだろうけど、興味なかったから全然知らないわね。


 一通り振り回すと、陛下は満足したのか残心をし、息を整えた。


「良い槍じゃな。宝物庫にある槍と引けを取らんぞ」

「でもコレ、一応魔法使い用の杖としての性能に特化しているので、槍としての機能はあくまでもオマケですね」

「ううむ、勿体ないのう……」

「まあ全ステータスが上昇しますから、多少の万能感は得られるので職種は選ばないかもしれませんが」

「陛下。鑑定をしますのでそろそろ返して下さい」


 突然演舞を始めた陛下に対し、ザナック宰相は何の感慨も浮かばなかったらしく、淡々とランク6の槍を鑑定し終えていた。一番陛下の扱いが雑なのは、もしかしたらザナック宰相かもしれない。


「しょうがないのう……」

「あと、汗臭いので身体を拭いてきて貰えますか」

「むぅ、面倒じゃの」

「兄上、我儘を言わないで下さい。年若い女性達に嫌われますよ」

「ぬっ!? ……わかったわかった、行けば良いんじゃろ」


 なんかいつもの茶番が始まったけど、このまま陛下抜きに製作を始めたら、あとで見たかったとゴネる未来が見えるわ。それに、別に汗くらいなら気にしないし、流す方法なんていくらでもある。


「その必要はないですよ。アリシア、『浄化』で綺麗にしてあげて」

「承知しました。失礼します、陛下。……『浄化』!」


 アリシアの周囲から現れた光が、陛下を優しく包み込む。

 光はを除去していき、汗は綺麗さっぱり洗い流された。

 ……心なしか、お肌まで綺麗になったように見える。


「おお! 綺麗になったぞ!?」

「え、『浄化』? 『浄化』ってもしかして、『聖女』様にしか使えないって言うあの魔法!?」


 アリシアの『浄化』に、モニカ先輩が食いついた。


「見様見真似のレプリカ魔法なら、『聖女』じゃなくても使えるんですよ」

「そ、そうなの……?」

「『浄化』の条件を知ってるってことは、モニカ先輩は『神官』を目指してるんですか?」

「あー、えっとー……」

「モニカはね、よく孤児院のお手伝いをしに行っているのよ。そこに憧れの先輩がいるみたいで、色々とお話を聞いてるんですって」

「ちょ、ちょっとリスフィー! 恥ずかしいから言わないでよ!」

「ふふ、お返しよ」


 またイチャイチャしてる。……側から見た私ってこんな感じなのかな? 

 楽しそうで良いなー。


「王都って孤児院がいくつもあるんです?」

「おほん。いいえ、1つだけよ」

「そうなんですか。……じゃあモニカ先輩、イングリットちゃんとも会ったことがあります?」

「どうしてシラユキちゃんからイングリット先輩の名前が!?」


 あ、これ知り合いだわ。

 イングリットちゃんとの出会いと、王都までの道中一緒にいたことを、かくかくしかじかで説明する。


「つまり、イングリット先輩が無事に巡礼から帰ってこられたのは、シラユキちゃんのおかげなのね」

「そうなりますね」


 そう言えばフェリス先輩、イングリットちゃんとはいっぱいお話をしてたけど、気付いていたのかな?

 ……と思ってチラ見したら、微笑まれた。この反応からして、気付いてはいたけど内緒にしてくれてたっぽい。まぁ私の事を秘密にするなら、一緒に連れてきた人達の事も内緒にするわよね。

 

「リスフィーだけじゃなくイングリット先輩まで……。ありがとうシラユキちゃん。この恩は忘れないわ。もし今後、権力的に手が出しづらい相手がいたら教えてね。ヒルベルト家の全権力を使ってそいつをぶっ飛ばすから」

「ふふ、ありがとうございます。でも、私は相手がたとえ陛下だろうと、馬鹿なことをしでかしそうならぶん殴ってでも止めますけどね」

「えっ!?」

「あー……シラユキちゃんは権力にも怯まない子だったわね。でも、力になりたいのは本当よ。困ったことがあったらいつでも呼んでね」

「はい。ありがとうございます、先輩」


 その時は一緒に陛下を殴りましょうね。


「シ、シラユキちゃん!?」


 ちょっと外野陛下が煩いけど、それは無視してモニカ先輩と熱い握手を交わす。ふふ、意外なカードが手に入ったわ。使い所はわかんないけど。


「それにしても、王城で別れてからイングリットちゃんと会えていないんですよね。彼女、元気にしてました?」

「ええ、あの人は元気よ。旅から帰ってきてからは、今まで以上に奉仕活動に力を入れているわ。それに神聖魔法だけじゃなくて、普通の魔法に関しても上達したみたいで、以前とは見違えるほど……あっ、もしかして」

「はい、私が教えました」

「ほんと、何でも出来ちゃうのね」

「神聖魔法に興味があるんでしたら、今度教えましょうか?」

「え、良いの? 習得には難しい条件があるんだと思っていたけど……。シラユキちゃんの反応を見る限りそうでもなさそうね。それじゃあ、お願いしようかな……」

「じゃあフェリス先輩と一緒に、時間のある時に教えますね」

「私も良いの?」

「勿論です。神聖魔法は『調合』でも何かと使うんですよ」


 『聖水』を作ったりとかね。


「『調合』で!? 是非お願いするわ!」

「リスフィーと一緒に覚えられるなんて嬉しいわ。ありがとう!」


 ふふ、ホントに2人は仲良しね。

 折角だから、ソフィーとアリスちゃん。あとココナちゃんにも教えてあげようかな。

 そうして女子で盛り上がり、先輩達からハグの応酬を受けていると、ザナック宰相から疲労を感じさせるため息が出た。


「ランクの高い武具の鑑定は、魔力が大量に持っていかれるので疲れますね。ですが、なんとか終わりましたよ。まごうことなき、ランク8の武器です。先ほど性能は耳にしましたが、陛下のおっしゃる通り宝物庫にある秘宝と遜色ないレベルのようです」


 鑑定書の内容が気になったので、今度の物も見せてもらった。


********

名前:甲殻魔蟲の魔装杖

説明:翡翠の蟻塚を掘削する、強靭な牙を持つキラーアントとキラーコマンダー。その両者の素材に加え、霊銀と精霊樹という2つの特殊な素材が、絶妙なバランスで融合した姿。杖としてだけでなく、槍としても使える。

攻撃力:378

武器ランク:8

効果:全ステータス+45。特殊効果:ランス系魔法の威力上昇

付与:打撃強化・刺突強化・魔力強化

********


「おや?」


 ……私が見える情報と比べると、色々と抜けがあるわね。

 まず、製作者が見えない。特殊効果も詳細が見えない。攻撃力の振れ幅も見れない。

 あとは……致命的な部分が見えていないわ。


「装備可能な職業が、ない……?」


 これが見えないと、装備不可能な職業が身に着けようとして、装備から反発されたり、十全な機能が得られなかったりなんて事が起こりうるわ。まぁ『魔法使い』用の杖を前衛が装備するなんて基本ありえないし、前衛が使うような大剣を『魔法使い』が装備するのもありえない。

 けど、物によっては職業専用の装備品が存在している。

 それすら見えない鑑定の道具が最高級扱いなんて、ちょっと致命的にやばいわね。


「ザナック宰相。その鑑定の魔道具、見せて貰っても?」

「ええ、どうぞ」


********

名前:装備鑑定の魔道具++

説明:高品質な装備鑑定の魔道具。真の名称や詳しい装備の説明が見られる。しかし、一部詳細までは見えない

********


「なるほど。全ての詳細は見れないんですね。これ以上の魔道具はないのですか?」

「はい、これはダンジョンで見つかった物を国が買い取ったものです。我が王国ではこれ以上の魔道具は存在していません」


 それは……製作者が見えなくて良かったと思うべきか、残念過ぎる現状にやるせなさを感じるべきか。


「そうでしたか……。ではザナックさんも、休憩がてら私が武器を作るところを見ていて下さいね」

「おお! エイゼルからも、シラユキちゃんが武器を作っていたと思われると報告があったが、間違いなかったのだな」

「それは楽しみですね。ですが、流石に残りの魔力ではこれ以上の鑑定は難しいかと。魔力回復ポーションを用意しなければなりませんね」

「あ、それなら大丈夫ですよ。私の近くに居れば魔力は自動で回復しますから」

『えっ?』


 アリシアを除いた全員から、同じ反応を貰った。


 そう言えば、家族以外には言ってなかったわね、この能力。ソフィーにさえ。

 フェリス先輩やモニカ先輩に教えて、ソフィーに教えないなんてありえないから、帰ったら教えてあげよーっと。


「さて。それじゃ始めますから、少し離れていて下さいね」


 何か言いたげな人達には背を向けて、素材の吟味を始める。

 まずはランク6の武器だ。これはまぁ、アリシアのバゼラードと同じ程度の物を作ればなんとかなるはず。アリシアの武器の時は特別に、宝石を柄に埋め込むことで性能にブーストをかけれたんだけど、今回はそれがない。

 けれど、今回作るのは長剣だ。長剣の場合、刀身に使用する霊鉄の総量は短剣よりも多くなる。霊鉄が増えればなんとかランクを誤魔化せる、はずだ。

 ま、ダメだったら別の所で調整すればいい。アリシアには申し訳ないけど、霊鉄だけは腐るほどあるもの。


 さて。まずは『霊鉄のインゴット』を粘土のようにグネグネとこねて、刀身とグリップを整形していく。あの時とは違って職業レベルが2も上昇している為、力も魔力も成長している。

 以前ほど、霊鉄は硬度を感じさせることは無かった。


 景品だけど付与もちゃんとしておこう。杖はどうなるか知らないけど、この剣はきっと騎士団に下賜される形になるだろう。だからこそ、十分に使える性能にしておく必要がある。アダマンタイトの柄に隠れるように掘り込みを入れて……っと。


 完成!


********

名前:霊鉄のロングソード

説明:最高品質の素材で作られた、霊鉄製のロングソード。魔力を流す事で刀身は虹色に煌き、立ち塞がる邪悪を払い除ける。

攻撃力:245~260

武器ランク:6

効果:全ステータス+25。魔力自動回復効果。魔力を流している時、死霊系の魔物に2割のダメージボーナス。エルフ族が装備する事で追加でAGI+20、武器の攻撃力に1割のボーナス。

製作者:シラユキ

付与:斬撃強化・刺突強化・耐久強化

********


 この剣はギリギリランク6ね。霊鉄の総量が増したことでアンデット特攻が付いたけど、力のある宝石を使っていないからか、攻撃力に結構差が出てくるわね。

 ……王宮の宝物庫になら、力のある宝石、眠ってるかしら?


 それからレベルが15に上がったことで、付与できる数も2個から3個に増加している。ランク8の杖にも付与はしたけど、どうせならランク6の杖にもつけるべきだったかも。

 これからしばらくは、私の付与の最大数はレベルの関係上3個が限界となるだろう。自分の装備もそうだけど、家族の装備も付与が3個付いている装備へと、早めに新調する必要があるかな。

 うん、素材が揃えばアリシアの装備から新調してあげなきゃ。


「はい、陛下。振ってみますか?」

「……」

「陛下?」

「あ、う、うむ。なんというか、火も使わずに玩具のように組み立てるのでな。驚いて声も出なかった」


 皆がうんうんと頷いた。

 そういえば昨日、ソフィーも似たような事言ってたわね。「なんでそれで武器が出来ちゃうの?」って。

 なんでと言われても、出来ちゃうんだから仕方がないわ。


 世界が許しているんだもの。


「一応、火がどうしても必要なものには使いますけど、必要ないものは手作業で済ませちゃうわ」

「シェルリックスのドワーフ達も、同じような反応をしておりましたので、陛下たちの反応は間違いではありません。お嬢様のやり方が特殊過ぎるのです」

「これに関しては否定しないわ。でも、いずれはこの国の鍛冶職人達にも、同じように教育してやるつもりよ。そうすればその内、このやり方がスタンダードになるはずよ」

「お嬢様の改革は、教えることが多すぎて時間がいくつあっても足りませんね」

「全くだわ。まあやりがいはあるから、1つ1つこなしていくだけよ」


 足りないものが多すぎて、何から手を出せばいいのか分からないところだけど、それでも目の前の不便を1つずつ快適な方向へと改革していけば、いつかはきっと満足のいく生活レベルにまで引き上げられるはず。

 まだ学園での生活が始まってから2日目なのだ。焦る必要はない。時間は存分にある。


 剣を振り終えた陛下は、満足そうな顔でザナック宰相に手渡した。また汗をかいているがアリシアがさっと『浄化』を済ませる。


「実に良い剣だった。万能感は先ほどの槍ほどではないにしろしっかりとしておったし、剣そのものが羽のように軽く、扱いやすい上に丈夫だった。そこらの鎧など簡単に貫けるだろう。しかし、これが景品になるのか……。のう、シラユキちゃん」

「我慢してください」

「ま、まだ何も言っておらんのじゃが……」

「これは景品ですから。それに今、手持ちの素材はあまり潤沢ではありません。余裕がないんですよ」

「むむむ……。なら、仕方ないのう」


 陛下のメイン武器は剣なのかな? だから、自分用の武器が欲しいんだろう。

 一応サプライズで献上する予定ではあるのだし、ここであげちゃったら本番でそんなに喜んでもらえないじゃない。


「とりあえず同等の剣は作れましたので、これの鑑定もお願いします」

「承知しました」


 話してる間に、全く同じ性能の剣を2本作り上げた。

 簡単な構造だし、1度完成まで持って行ってしまえば身体が覚えている。1本辺り、数分くらいの時間で組み上がった。こんなに簡単に作れるなら1本くらい……。とか思われそうだけど、素材がないという言い訳が効いているのか、陛下は何も言ってこなかった。

 霊鉄は死ぬほどあるので、本当は何十本でも作れるけど……量産品を陛下にプレゼントするのは、ちょっと気が引けるのよね。


 まあそれはまた今度考えましょ。今問題とするべきは、ランク8の剣だ。


 手持ちの金属は、『魔鋼鉄のインゴット』『霊鉄のインゴット』『アダマンタイトインゴット』『ヒヒイロカネ』。

 鉱石は金鉱、白金鉱、そして王鉄鉱。王鉄鉱は小雪専用なので使えない。たとえダブったとしても、よりよい素材を吟味する必要がある為、1つたりとも無駄には出来ない。

 他にもそれなりの高性能な素材はあるが、木材だったり織物だったり。長剣の素材としてはまるで似つかわしくない物ばかり。

 あとは魔物素材だけど、強さの基準で言えばピシャーチャかテラーコング辺りが妥当なのかな。邪竜は使えそうな部位の素材が残ってないし毒竜はなんだかんだでまだ未解体。良い加減コレ、解体済ませて素材にしなきゃなぁ……。


 他の魔物素材はこのランクには釣り合わないし、良い宝石も……ああ、ピシャーチャから出た中にはダイヤモンドがあったわね。これは長剣とか戦士系の装備との相性がいい宝石だし、使いましょうか。


 あ、そうだわ! 陛下の事で思い出したけど、この剣はミカちゃんの為に作ればいいかも! それなら、ランク8をオーバーしても勿体なくなんかないわ。

 よーし、そうと決まれば……。


『やっぱり、物作りしている時のマスターはイキイキしてるわね』

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