第26話:その頃彩乃は
今は一応文化祭のクラス出店の話し合いの時間ということになっているのだが、ウチの文化祭のそれは生徒全員が強制参加というわけではなくやりたい人達が勝手にどうぞ、というスタンスをとっているので私と明日香はもちろん不参加である。
そのため私達含め多くの人達が自分の好きなことをしている中、ちょっと離れたところから去年の文化祭中に凄い話題になった女の子の話が聞こえてきて
「彩乃ちゃんは朝日さんのこと知ってる?」
「私は去年友達と一緒に校長がやってるチュロス屋に行ったから知ってるよ。なにか事情があったのか声は聞かせてくれなかったけど、手を振りながら見送ってくれたし」
ちなみに校長がやっているチュロス屋というのはあの人が移動販売式の車を使って出店しているお店なのだが、中々な値段がするだけあって味は確かである。
「うーん、去年は値段が値段なだけあって行かなかったんだけど、やっぱりちょっと気になるなぁ。……ついでに彩乃ちゃんがよーくんを誘うのかも気になるな~」
「(ちょっ⁉ 明日香声が大き………)」
「あはははは、よーくんなら途中からイヤホンして周りの声なんて一切聞いてないから大丈夫だよ」
「もーう、明日香!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます