一点一画物語

作者 マレー・筆人

複数の短編が収束していく事でしか得られない快感がある。

  • ★★★ Excellent!!!

あるタクシー運転手の話、ゲームに参加した大学生の話、殺人鬼の話。エピソードごとに登場人物の境遇もシチュエーションもまるで違う話が語られる。
しかし読み進めるにつれ徐々に一つ一つのエピソードが物語における重要な要素であった事が明らかになっていく。

各エピソードはいずれも起承転結がしっかりしている&テンポよく進むためエピソード単体でも面白い。
単体で完結している事もあり1話ずつ読み進める形でも十分楽しめるだろう。

そしてこの小説の真価は各エピソードが徐々に収束していく物語にある。
この「徐々に」というのがキモでエピソードが進むごとに少しずつ要素が繋がっていくのが読者にも分かりやすく描かれている。

1話ずつでも楽しめるとは書いたがそんな事情もあり特に中盤以降は一気に読み進めてしまうだろう。

本編が少なめの話数で綺麗に収まっているので気軽に読める本作。ぜひご一読を。

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★★★ Excellent!!!

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