第228話
そして、一株金貨100枚、日本円で換算すると100万円という高額のため、浮気を発見する花でも購入する人が少ない。
だからこそ取り寄せる事になるわけだ。
ただし! 貴族の間ではよく売れる。
それはすごく売れる! めちゃくちゃ売れる。大ベストセラーだ。
そして育った花を持って、思い人の名前を告げることで【エターナルフィーリング】の花の色が変化して思い人が何人と浮気をしているのか、そしてどのくらいまで浮気が進んでいるのかというトンデモない設定になっている。
そして使うには、主人契約をしていないと使えない。
そして主人契約と言うのは深夜0時付近に水をあげるだけ。
お値段は高いけど、とても超高性能。
そして男性相手には、最終兵器(リサールウェポン)ともよべる物。
それが【エターナルフィーリング】。
「別に減るものじゃないですよね?使ったら消える物でもありませんし」
リネラスは唇をギリッをかみ締める。
使ったら消えない。消えないけど主従契約が出来なくなると言う事は、それは消える事と同じこと。
それを知ってイノンは、リネラスを脅しにきている。
7株もあるんだから一人一株。
セイレスとイノンの分。
2株くださいね! でも黙っていてあげますからね? という交渉。
リネラスは相手を甘く見ていたことを後悔した。
普段おっとりとしている外見に騙された。
まさか、イノンの癖に私の弱みに付け込んで契約を持ち掛けてくるとは予想外。
「あなた……猫をかぶっていたのね?」
「猫?」
イノンはリネラスの言葉に首を傾げる。
リネラスは、イノンのその様子を理解した。
リネラスは演技をしているのだと。
でも今は分が悪い。
【エターナルフィーリング】の株2つで手打ち出来る物なら安いものだろう。
「わ、わかったわ。ユウマには教えないでね」
「はい、わかっています。私もユウマさんに嫌われたくありませんし、セイレスさんもそれでいいですよね?」
イノンの言葉にセイレスが何度も頷く。
その様子を見ながらリネラスは盛大な溜息をついた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます