第211話
「よし、これを【超振動手刀】もとい【ユウマソード】と名づけよう」
粗方、食事を終えて立ち上がると俺は迷宮を進む。
すると時たま、蟹が近づいてくるが全て【ユウマソード】で断ち切って始末していく。
ただし、肉体強化魔法は使っていない事から攻撃を受けると半漁人とは比較にならない程のダメージを受ける。
食事をしてから、5時間以上迷宮内を探索をしていたが、まったく下へ降りる階段が見つからない。
仕方無く、俺は1階の時のように小部屋を作って体を休める事にした。
そして2日後。
ようやく下へ降りる階段を見つけることが出来た。
3階層には2メートルを越す伊勢海老がいた。
そう、伊勢海老がいた。
大事な事だから2回言った。
「これは……食べるしかないな」
俺の言葉に反応したかのようにイセエビが丸くなり俺へ突っ込んできた。
目で追えるギリギリの速度、だが! 目で追えるからと言って避けられるとは限らない。
俺は、突っ込んでくるイセエビを避けようとしたが避けきれず吹き飛ばされ壁に張り付けにあった。
辛うじて頭を守ることは出来たが、指一本動かすことが出来ない。
追撃してくるイセエビを見ながら【風刃】の魔法で、イセエビをバラバラに切り裂いた。
しばらくしてから、肉体再生が終わると俺は石で作られた床の上に倒れこんだ。
今のは、やばかった。
下手したら死んでいた。
何が、食べるしかないなだ……。
「もっと集中しないと……」
体を持ち上げようとしたが、その場で倒れこんでしまう。
どうやら、四肢どころか脊髄まで破壊された事で体が一時的に言う事を効かないようだ。
俺はその場で、迷宮の壁を魔法で作り変え小部屋を作るとそこに身を転がしながら入り小部屋の入り口を魔法で閉じた。
そして俺は目を閉じる。
迷宮内に水が詰まっていたのなら大規模破壊魔法で破壊していたが、水が詰まっていないなら格好の修行場になると魔法の制限を行い戦っていたが、今まで自分がどれほど魔法に頼っていたのかを痛感させられる。
とりあえずは、最小限の魔法だけで自分を鍛える。
少しだけ……休んでから修行をまた始めるとしよう。
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