第67話 AIに囲まれた世界~世界が動き出したが…

 大塚首相の世界へ訴えたスピーチは全世界に駆け巡った。世界各地で1人の勇気あるスピーチに盛大なる拍手と称賛を行い1人の勇気ある英雄に敬意を行い。世界各地で血気盛んな若者達は祝杯をして人々が結束を固め団結し、各地で『自国自由軍』が組織され革命が起きた。根本的な原因を作ったエリア51の宇宙人に勇敢に戦いを求める戦士や「世紀末だ!」と叫び自ら命を絶つ人や平和的に手をつないで国境をなくす事が人類滅亡を防ぐ唯一の方法だと訴える人など様々な考えが持ち上がった。もちろん、地下帝国の国民も再び地上に戻る為に結束を始めた。


『先輩、これからどうなるんですかねぇ?』

『そうだなぁ…AIに管理されていたレンタルされていた世の中から、以前の自分を取り返す為に、AIスイッチをオフにするのかもなぁ。まずはAI管理センターの破壊を全世界が始めるのは間違いないなぁ。』

『ですよねぇ?もしかして、エリア51の宇宙人はこのままでは駄目な人間になると気付かせる為に今回、大塚首相というカリスマ的な存在を犠牲にして変革しようとしたのかも知れないですねぇ?』

『だと良いのだか… 』


ところが…期限が迫った夕方にネオ東京に滞在していた巨大なUFOが開き恐怖の巨大な大魔王が姿を現した。その姿は東京タワーより遥かに大きな姿をしていた。今までに見た事がない程の大きさで特撮のゴジラ程の大きさだった。

その姿を見た全世界の国民はパニックになり、ネオ東京には世界から国際共有地の軍隊が出る騒ぎになった。

マスメディアも次々に取材の為にネオ東京に集まってきた。

しかし、巨大な恐怖の大魔王はネオ東京湾の巨大なスペースに座り私達にするどい眼球で睨みつけていた。

その姿に恐怖のあまりに念仏を唱える人や横断幕を掲げて『ようこそ!救世主』と叫ぶ人などで野次馬が次々に集まってきた。

食べ物や飲み物や貢物などを置いていく者や広告宣伝に使いたいので契約を求めるものや政治団体や宗教法人やボランティア団体なども集まるものやインスタグラムに載せる為に写真を取るものなのが集まり始めた。


そんな日々が2日間過ぎた夕方に…突如、恐怖の巨大な大魔王が語り出した。


『お前達、地球人は醜い。知能も低い上に、現実を理解していない哀れな生き物だなぁ。私達が一つにまとめる為に国境をなくして統一してあげようとしたのに…優秀な人財を私達の幹部として受け入れようとしたのになぁ。残念です。これからは私達の力を利用せずとも統一する事を目指して欲しいものだぁ。しかし、これまでの多額な資金源になった最先端技術の恩恵を受けた人達にはそれなりの覚悟をしてもらう事になる。つまりは死を持って償って頂く。

私達は手を出す事はしない。今までの情報や政策などが完全に世界に発信されてしまった。その為には破壊をしなければならない。つまりは自爆テロとして破壊される。私達は以前、あなた方にこのような約束をした事は覚えているだろうが…『権力者としての地位と名誉、あらゆる金銀財宝を秘密裏に最先端技術を提供し得る事が出来る。しかし、秘密裏に提供した最先端技術などが世の中に情報が広まり、私達が姿を現した時は死を持って償う事。そして、すべてを消滅する』と伝えておいたはずだぁ!今回は1人の英雄をたたえて後、5年で終る地球を後、500年だけ持続させる事にした。しかし、私達が計画した『国境なき星』を諦めたわけではない。

では、再びこの世に現れる500年後に新しい世界になる事を祈ります。』


『ちょっと、あなた達大丈夫なのぉ?とにかく、私と一緒に来て!これに乗って?』

『お久しぶりですねぇ?本城寺 司さん。』

『もう、挨拶は後よぉ。ふぅ…ここまでくれば大丈夫よぉ。これから大変な事が起きるわぁ。』

『それにしても元気でした?』

『もう、これから大変になるのに…相変わらずねぇ。でも、そんなところが好きよぉ。たまにはサファイア様って…呼んでくれても良いのになぁ?』

『…』 

『冗談よぉ。この格好なら本城寺 司ですよねぇ…恋愛対象にはならないわねぇ?』

『本城寺様…!』

『あんたは良いのぉ!もう、離れなさい。』

『ところでこれから何処に連れていきのですか?』

『以前、これに乗っていった地下都市ですか?』

『違うわよぉ。ネオ東京フリーダムシティには行かないわぁ。寧ろ、今はネオ東京フリーダムシティから次々に外の世界に向かっているわぁ。最後に爆破されて跡形もなくなるわぁ。今、向かっているのはネオ東京が秘密裏に作っていた核シェルターよぉ。というよりも小さな街よぉ。少し不便を感じるかも知れないけど…着いたわぁ。ネオ東京核シェルターよぉ。地上から100キロ以上下にあるからここまでは流石に来れないわぁ。』

『じゃ、私は戻るところがあるから待たねぇ。』

『はい、有難うございます。』


『あれぇ…地下シェルターに来ても2000人収容なのに200人だけですか?』

『そうみたいですねぇ…外ではパレードやお祭り騒ぎですけど…』

『そうなんですねぇ。でも、外ではこの騒ぎの中、破壊行為や暴行や虐殺なども行っているらしいですから身の安全を感じて逃げてきたんです。でも、避難所が何処も一杯なんで…5万円の費用がかかっても地下にあるシェルターが正解かと思いまして…』

『えぇ、そうなんですか…費用がかかるのですねぇ?』

『そうですよぉ。皆さんのように両手の手の平に神秘十字星と左手に仏の目があれば別ですが…』

『なるほど…』

『しばらく落ち着いたら戻りましょう。』

『たぶん、国境をなくす勢力と国境を戻す勢力が争いを始めるでしょうから…』

『そうですねぇ…平和的解決を願いますねぇ?』


『地下シェルターにお越しの皆様にはこちらの専用の服に着替えて下さい。なお、地下シェルター内は広いとはいえ狭い空間ですので、バーチャルリアリティの空間と外の空間を遮断します。その為、外に関しての情報はこちらのテレビにてお知らせ致します。』

『なるほど…。唯一の外の情報はこれだけなんだなぁ。』


一方地上では…

再び、恐怖の巨大な大魔王が語り出した。

『私が姿を出して最初の忠告で24時間の間にたくさんの富を得た人達は内部が破壊され死亡した。その数は2000人近くにのぼる。しかしながら、その地位を得る為にたくさんのテロや虐殺が始まった。一般市民達も今まで羊の皮を被った狼になってしまった。誰もが自分勝手に行動し、国民を守るはずの国際共有地の軍部達も分裂し互いを攻撃を初めている。残念です。私にはこの先に起こる事をおさえる事が出来ません。残念です。』

と語り姿を現した巨大な宇宙船から出てきた恐怖の巨大な大魔王は宇宙船に戻り真夜中に突然、光を発して一瞬で姿を消したのであった。

その光は世界が一瞬で昼間になり、夜が2週間こなくなってしまったのであった。




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