不可思議なタイトルだなと思って覗いてみれば、なんとも不可思議で現実的なお話が広がっていました
展開が二転三転していても、本筋が変わらず、敢えて移ろう風景の中で、子供たちの声を含ませながら、最後に子供の期待を裏切るように親は朗読をやめる。そんな、寒天培地で培われた彼のアビリティがふんだんにかこつ名作。
文字で読んでも色彩を呼び起こす文章は良作、名作が生まれる理由の1つですが、『まじ、絵本。』の冒頭を読み進め、想像の中で最初に色が付くのが、突然の白と、その先の黄色。 そこから色彩が広がるものの、以降は白くなりそうで、大抵赤く、最後にはまた黄色に戻る。 562文字の内に10度を超える跳躍があり、幸福な読後感を覚えます。 今日これからの短い予定を1つ棚上げにして、この小説を読んでください。
どんな物語でも、面白味は必要なものです!
まじ、絵本。そして社会派。軽妙で面白かった!