第186話 自分の偽物
今度の患者は今井大和48歳である。
渋沢吾郎:どうしましたか?
今井大和:なんかこの世に、自分の偽物がいる気がします。
渋沢吾郎:どうしてですか。
今井大和:身の覚えのない噂ばかり広まっています。どうしたらそういうのを防げるのでしょうか。
渋沢吾郎:それは、自分を見失わないようにするほかはありません。誤解を解き機会はないのですか?
今井大和:あるようでもあり、ないようでもあります。
渋沢吾郎:噂の出どころはわかっているのですか?
今井大和:はっきりとはわかりません。
渋沢吾郎:これは自分を宣伝して偽物と自分は違うんだぞというほかはないですね。
今井大和:例えば?
渋沢吾郎:自分と偽物だから決定的な違いがあると思います。考え方や、性格などです。それでも、偽物をあなただと思った人は相当頭が悪いのでしょう。
今井大和:しかし、その偽物は騙すのが上手みたいで。
渋沢吾郎:これは、相手がしっぽを見せるまで待つしかないですね。
今井大和:そうですか。わかりました。いろいろありがとうございました。
と、今井大和は帰って行った。
よる、清子は仕事でいないため、吾郎は子供に勉強を教えて寝た。
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