第110話 転職したい

 今日の患者は畠山祐介22歳である。

渋沢吾郎:今日はどうしたか?

畠山祐介:向いていない仕事、早めに辞めるべきでしょうか、新社会人です。入社してまだ1ヶ月半ほどしか経っておらずまだ研修中なのですが、この仕事が根本的に向いていないのではと研修の段階で感じています。まずこの仕事は体力仕事でかなり体に負担がかかります、元々体力の無い私は常に体が悲鳴をあげている状況です。また、手先の器用さも求められ、人一倍不器用な私はいつも悪戦苦闘しています。また、車を使って現場へと移動する仕事なので、道を覚える必要があり、土地勘が無い上に地図が大の苦手な私はいつも苦しんでいます、ただでさえ覚える事の多い仕事なのに道まで覚えないといけない、もう気が狂いそうです。出勤前にはいつも吐き気がします。元々興味があった仕事だったのですが、もう自分には到底できないと早々見切りをつけてやめるべきなのでは、しかし、自分が選んだ仕事、甘ったれた事を言わず責任を持ってやり遂げなければならないという気持ちとで葛藤しています。めちゃくちゃな文章ですみません、なにかお言葉を頂けると幸いです。

渋沢吾郎:私は、体調が悪くなるほどきついのであれば、転職してもいいのではないかと思います。ですが、まだ、1か月半ですよね。せっかく就職したのだから、何かを掴んでからやめてもいいと思います。ただ、職場へ行っていれば、体が慣れるということもあります。半年は頑張ってみましょう。あと、職場の仲間と連携が取れればいいですね。頑張ってください。

畠山祐介:ありがとうございます。でも、これって、なんの症状ですか?

渋沢吾郎:これは、症状というより、単に仕事についていってないだけだと思います。

畠山祐介:わかりました。励みになりました。ありがとうございました。

渋沢吾郎:ではいいですね。

 と、畠山祐介は納得して帰った。

 と、夜、吾郎は清子と話した。

渋沢清子:あなた。畠山さんをカンパニー吾郎に誘えばよかったのに。

渋沢吾郎:畠山さんは今の仕事を続けるべきだよ。何か掴んでほしいと思ってな。で、彼がやっぱり駄目だったといったら誘うと思っている。

渋沢清子:なるほどね。

渋沢吾郎:ところで清子。愛している。

渋沢清子:あなた。急に何?

渋沢吾郎:いつも通りじゃん。

渋沢清子:いつもは流れがあるじゃん。唐突過ぎ。

渋沢吾郎:たまにはいいだろ。

渋沢清子:そうね。そうした方が夜が盛り上がることもあるよね。

 と、今日も吾郎と清子はドリームナイトを過ごした。

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