第645話 4月29日(土)紗恵ちゃんのアイドル修行物語(佐山佐助先生の指導)

 こんにちは紗恵です。今日はサスケさんが先生になってくれます。ではスタート。

佐山佐助:紗恵ちゃん。立派な忍者になるためにはどうしたらいいか教えよう。

近野紗恵:忍者じゃなくアイドルになりたいんです。

佐山佐助:でも、得意技が必要だよ。

近野紗恵:例えば?

佐山佐助:催眠術。

近野紗恵:そんなのできません。

佐山佐助:じゃあ、手裏剣投げ?

近野紗恵:私はもっと役に立つ特技を持ちたいです。

佐山佐助:そうか。立派なくノ一にしたかったんだがなあ。

近野紗恵:私はくノ一にもくノ二にもなりません。

佐山佐助:じゃあ、せめて体術だけでも覚えるといいよ。

近野紗恵:でも、一朝一夕でできるわけないじゃないですか。

佐山佐助:それをできるように暗示をかけるんだ。

近野紗恵:どんな暗示ですか?

佐山佐助:「君ならできる」ってね。

近野紗恵:それって、誰かのお笑い芸人の言葉ですよね。

佐山佐助:でも、暗示かけたら何でもできるようになるから。

近野紗恵:じゃあ、暗示をかけてください。

佐山佐助:じゃあ、かけます。「君は何でもできる。」

近野紗恵:‥‥‥これで何でもできるんですか?

佐山佐助:できる。

近野紗恵:今、微分積分思いつきませんが。

佐山佐助:頭が良くなってるのだ。

近野紗恵:じゃあ、バク転できますか?

佐山佐助:やってみて。

近野紗恵:でも、ひとりっバックドロップにならないですか?

佐山佐助:大丈夫だ。君ならできる。

近野紗恵:えい。

 と、私はバク転をした。

近野紗恵:きゃあ。凄い。私、サスケさん尊敬しちゃう。サスケさん大好き。

 と、今日の私はレベルがぐんとアップしました。メタルスライムを倒した気分です。


佐々木信:カーっと。

近野紗恵:サスケさん。私、頭が冴えてきました。サスケさん彼氏になって。

増田友子:紗恵さん。サスケさんは私の彼氏です。

近野紗恵:友子ちゃんのケチ。

 と、今日の紗恵は経験値が10万ポイント上がりました。終わり。またね。

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