第177話 8月10日(水)レボ部の仕事その21-2

 次は愛ちゃんと女性の患者との会話です。

川村:こんにちは。具合はどうですか?

患者:あんまり気分良くない。

川村:話しても大丈夫ですか?

患者:大丈夫。

川村:なんで、病院に入っているの?

患者:自殺したの。

川村:何で自殺したの?

患者:この世で絶望を感じたの。私は頭はよかったのに急に悪くなって。

川村:なるほど。でも、時間がたてば頭の良さも戻ると思うよ。

患者:そうかなあ。

川村:何かが原因で体調不良を起こしたのかもしれないね。

患者:原因?

川村:例えば、ストレスが溜っていたとか。

患者:そうなんじゃないのよ。

川村:違うの?

患者:原因がないの。

川村:なるほど。で、今日は私と楽しい話しない?

患者:楽しい話?

川村:例えば、謎かけとか。

患者:じゃあ、言って見て。

川村:「1+1=4とかけまして 太陽は西から上ると言い出す その心は 病院に行きましょう。」

患者:あの、精神病患者って頭が悪い人というイメージがあるけどそんなひどくないよ。一部の何かの強い感情が原因で病になっているだけなんだから。

川村:ごめんなさい。

患者:別にいいよ。今の確かに面白かったし。

川村:優しいね。

患者:じゃあ、次は私ね。「学校の先生とかけまして 問題を解くその心は 今は授業中です。」

川村:それ面白いね。

 といった感じで愛ちゃんと患者さんは話していた。

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