第238話

「分かりました。作戦は勇者コルクと神衣を行い座天使サマエルの力を削ぎます。そして以前にレオナが言ってたとおりに聖女アリアと神衣を行い浄化の魔術で座天使サマエルに止めを刺します。それでいきますがどうですか?」


「いいが、神衣ってなんだ?」


「やればわかります」


俺の言葉に二人とも渋々と頷いてくれたがまずは……。


「パワーオヴディフェンス!」


聖女アリアと勇者コルクのステータスを100倍まで引き上げる。そして


「アリア、気絶してるレオナを退避させておいてください。ステータスを上昇させておいたので問題なく運べるはずです」


「わかりましたわ」


アリアがレオナを担いでいく姿をコルクは見て口笛を吹いているがこっちはこっちでやることがあるんだぞ?分かってるのか?


「コルク、手を差し出してください」


「あ、ああ」


俺は差し出されたコルクの手を握りしめて心の中で叫ぶ。



――神霊融合!!



発動した神衣の力により世界の時が止まり俺とコルクの意識が交じり合い粒子よりも遥かに微小の音素に分解され神気により再構築されていく。今までレオナとは感じたことの無い心の中が燃え滾る炎により熱せられる感じが体を熱くしていく。

時が止まった世界の中で赤き光が集約していき体と心器を作り上げ余剰された神気は炎の形となり周囲の精神エネルギーを押し流す。


炎の渦の中から顕現したクサナギ・コルクの姿は、ユウティーシアを20歳まで成長させた美しき女性であった。


勇者コルクと同じ赤髪と赤い瞳をしているをしており、腰まである長い赤髪は頭の左右で纏め上げれており紅色のマーメイドドレスを身に纏い、その手には赤い雷光を纏う3メートルを超える槍を携えていた。




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