第159話
――否定。作られた神では時間修正の影響を除外することは出来ません。影響を取り除くためには膨大な精神核エネルギーが必要となりますが人造された神ではつくり出す事は出来ません
「なるほど……」
つまり俺がこの世界に転生させられたのは、大量にためていたGodpointから見てもαは何かをしようとしていた。そして精神核エネルギーは人間が持っている物ということ。
「精神核エネルギーを神力に変換することは可能なのか?」
――肯定です。コストが掛かりますが変換は可能です
「たとえば人間を転生させた場合に神には何か利点があったりするのか?」
――肯定。人を物質的に束縛されていないエリアより遠くの場所へ転生させることは輪廻の輪からの解除を意味します。そのため、本来ならば輪廻の輪にて消費されるべき精神核エネルギーの余剰エネルギーを利用することが可能となります
「ふむ……」
つまり、俺やクラスメイトを転生させたのは俺たちの精神核のエネルギーを神力に変換し何かに使おうとしていた可能性が非常に高くなる。そうするとα(アルファ)の態度からロクな事に使いはしないだろう。
「もし神力を不正なことに使うとしたらどういうことに使えるんだ?」
――理の修正すら可能となります
「理の修正?」
――肯定。この世界、アガルタにおいて魔法や魔力などを作り出した力です
おいおい……それって……世界の在り方の本質すら歪められるトンでもない物なんじゃないのか?あ、つまりそういうことか。
「俺の魔術が常軌を逸してるのは世界の理を歪めてるからか?」
――肯定。ですが貴女の場合にはほかに別の概念伝達が力を及ぼしておりそこまでは把握できておりません
「ほかの存在ね……」
――肯定。ただ、あなたの力の源の一部にはアガルタを崩壊に導いた者の技術が見られます。その者の技術を解析して貴女の動きを止めています
「わかった」
俺は体中にまとっていた魔力を解除する。どちらにしてももうほとんど魔力が残ってない。
「で、その者ってのは俺が元いた世界にいるって事でいいのか?」
――肯定、アガルタにおいて理を曲げる際には数千万の人間の命と文明の崩壊、地軸の移動などがありました。理を曲げることを考えている場合、同じ事が起きる可能性があります
「え?」
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