第0024話 千人の諾諾は一士の諤諤に如かず
その他の
まずは、こちらへと向かってくる ヤツら を
えーと、おおよそ20人といったところだな。
ソルヴェン・ケヴァインと、その
俺はヤツらの方へと進み出て、ヤツらの前に 立ちはだかって やった!
「うっ! だ、誰だ、お前は!?
「お前は誰だってぇ? ふん!
人に
違うかぁ?」
いきなり
単に相手を からかう つもりで言ってやったのだ! …が……
「ああ、それは失礼した。 私は ラウロボルムの町 の"ケヴァイン
あらら? じ、実は真面目なヤツなのか!?
な~んか
しょうがない、俺が誰なのか教えてやるか……
「俺かぁ? 俺の
「うるさい! 私はちゃんと名乗ってやったんだぞ! とっとと名乗れよ!」
「しかたねぇなぁ、教えてやろう! 俺はこの世界の神だ! ほれ……」
「はははっ! 神がお前みたいな
ああ、ダメだこりゃ……もう、
「転送!」
ストーカー
走っている馬を転送すると転送先で勢い余って転倒したりして怪我を負ってしまう危険性があるのだが……今、馬はみんな止まっていたので、転送によって、罪のない馬たちが
うわっ! どわっ! ぶひっ! がはっ! ……
乗っていた急に馬が消えてしまったため、ほとんどのヤツが、"しこたま" ケツを地面に打ちつけたのだ! そいつらはみんな、痛みに顔を
中には
あまりの痛さに目に涙を浮かべている者たちも多い。
「てめぇが、俺の
「もう一度聞こう。 お前は誰なんだ!
「だから俺は神だ! で、俺は彼女の…そうだなぁ……なんというか
「そうか!
さもないと……この神官の命が……って、あれ? あれっ!? えっ!?」
なんたる
スリンディレを馬の
スリンディレがいなくなりゃ分かるだろうが、普通は。
せめて、馬が消えて地面に落下した時には気が付けよなぁ…ったく。人質のことが気にならなかったのかねぇ? 普通は人質が無事かどうかを確認するよなぁ。
あきれていると、ストーカー男の
"見えざる神の手" で、
今、ヤツらは全員が
さあ、それではコイツらを とっとと
「
ん!? なんだ?
ストーカー男とその手下どもを地面に押しつけたままにして……
「この女どもが目に入らないか!?
大人しくすぐに
さぁ!
若? 声の主は、"ソルヴェン・ケヴァイン" の家臣か何かなんだろうか?
年格好からすると、このストーカー男の
その男の後ろを見ると、全裸の女性たちが数名と、ガラの悪いクソ野郎どもが数名いた。 女性たちは
その状態で
女性たちは真っ青な顔をしながら、
かわいそうに。 早く
ストーカー男を
「おのれぇーーっ!
…………と、でも言うと思ったかぁ? ざぁ~んねんでしたっ! …… 転送!」
すぐに、転送されてきた女性たちを浄化して、治療し、服を着せてやろう!
「完全浄化! 完全修復! 下着、衣服類装着! …… 」
自分たちが
あたりを きょろきょろ と
女性たちの魂の履歴に記録されていた映像をチラリと見た限りでは……
どうやら女性たちは近隣の村々から
このクソクズゲス野郎どもだけは、絶対に!… 絶対に! 許さん!
この女性たちを守りながらでは派手に暴れられない。
さゆりに念話回線をつなぐ……
『おい、さゆり! 聞こえるかぁ?』
『はい。シンさん。 何でしょう?』
『今からそっちに女性を数名転送するからさ、その子たちの面倒を見てやってくれ!
盗賊に
『分かりました!』
「転送!」
俺は
「てめぇらのように、女性を
てめぇら、
俺に"若を解放しろ"と
「ま、ままま、待ってくれ! 俺たちは、そ、そこの
もう絶対に悪いことはしねぇ! だから、か、
この男の魂の色はほぼ黒だ。
魂の履歴で確認するとどうやらこのあたりを
こんなヤツらに
「はぁあん!? よく言うぜ…ったく、よぉ!
そう言って
それに、てめぇたちは……
『助けてくれ』と言われて助けてやったことがあるのか? ねぇだろうが?
さっきの女性たちが『助けて』と言っても
なんで、そんなてめぇらを助けてやらにゃ~、ならんのだ! アホかっ!
許せねぇ! ぜっ・たい・にっ、なっ! ……
ズバババババババババーーーーーーン!!!!
「
ズバババババババババーーーーーーン!!!!
まずは、
次に、振り向きざまに、フロルセンドゥ村の神殿を襲ったクソ野郎どもを、同じく
もちろん、
さてと……残るは、ストーカー男、ただひとりである。
「ひいいいぃぃぃぃぃっ!!」
あーあ、
「許して下さい! 許して下さい! 許して下さい! 許して下さい! 許して下さい!
もう絶対に、絶対にレキシアデーレには近づきません……許して下さい!
許して下さい! 許して下さい! 許して下さい!」
「や~なこったぁ! てめぇの言うことなんざ信用できるかってんだ!?
ストーカー野郎に向かって "ニヤリ" と笑いながら……
「てめぇを
「ひぃぃぃぃぃっ!」
とは言ったものの……さてと、どうやって
そう考えていると神官を救おうと追ってきた神殿騎士3人が
「おう! ご
「あれっ!? う、
「ああ。お前さんたちの仲間が知らせてくれてな、
あたりには
だから、神殿騎士たちも、ここで
神殿騎士たちは
「あっ! そうだ! 安心しろよ、スリンディレは無事だぜ。
助け出したぜ。 今は神殿の方にいる。
「グラウギンは……コイツの
「グラウギン?」
「あ、すみません。
「おうっ! そっちも無事だぜ。 ちゃんと
「おお! そうでしたかっ! 仲間をお助け下さり、ありがとうございます!」
神殿騎士3人全員が頭を
「さてと……コイツをどうするか……だなぁ?
誰か、たっぷりと
「
「ひいいいぃぃぃぃぃっ!!」
「そんなんじゃぁ、
もっと……なんていうかなぁ、こう、『早く殺してくれーっ!』ってコイツが思うような "エグい" のはねぇかなぁ?」
「か、かかか、
「
「ひいいいぃぃぃぃぃっ!!」
「ひいひいひいひぃと…うるせぇんだよ!
ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁあ!!
「修復!……今度は "ぎゃあぎゃあ" かよ。 かえってうるさくなっちまうか……。
「
「ひいっ!」
「……あーーっ! もう! 考えるのが
泣きながらガタガタと震えていた"レキシアデーレのストーカー野郎"が目の前から消えた。
「えっ!? ヤツをどうしたんですか? ど、どこへ転送されたんですか?」
「もう考えるのが
なんかの
「「「は・は・は・は……」」」
神殿騎士たち3人は、
ちょっと
レキシアデーレの
もちろんヤツのプライマリーキーの値は "
当然だがやはり
手を抜かず、ちゃんと"自分たちの目"で確認しようとした彼等の姿勢はとても評価できる。 さすが、
「ようし!
彼等は言われるがままに、馬の
「転送!」
◇◇◇◇◇◇◇
一緒に転送で連れてきた神殿騎士3人は、馬の
そうだよなぁ、瞬間移動したんだから、まぁ、普通は驚くわなぁ……。
「シンさん! お帰りなさい!」
「おう! みんな! こっちの様子はどうだ?」
「みんなで
さゆりの報告に耳を
年齢は43歳。 名前は "カルロス・デイビッド・バウル"。
「まぁ
「ああ、ヘルガちゃんか! 久しぶりだな! 元気かい!?
でも、どうしてここに? 神様の
カルロスという男性が俺に気付いて
「あ、
普通にしていてくれていいぜ」
「恐れ多いことではございますが……わ、分かりました。
あ、
「ありがとうな、
「いえ、
「"ノブレス・オブリージュ" っていうやつか……。
お前さんのような貴族ばかりだと助かるんだけどなぁ……。
実際はクソ貴族ばかりだから
この
「はい。
彼は、にこにこ しながら俺たちの会話を聞いていたヘルガに話しかける……。
「ヘルガちゃんは
神様のお
「ふふふ。 さすがの
「は・は・は……。 ヘルガにゃぁ
この男が
こんな
「お、そうだ。 今からこの焼けちまった神殿を修復するから、お前さん、悪ぃが、みんなを神殿から遠ざけてくれねぇか?」
「はい。 承知しました。 では、少々お待ち下さい」
かなり
「完全修復!」
光は一瞬で消え、神殿が焼ける
人々からは
「いやぁ~、
そう言いながら、ぶよぶよに太った男が
魂の色は "赤" だ。
男はゆっくりと、そして、
「ん? お前さんは誰だ?」
「ははは。 まさかご存じないとは。
私は
「ジーノ、ちょっと教えてくれるか? お前さんは何でこのカルロスを領主の
「
この男は、神殿への
「お
お
この考え方は間違っているのでしょうか?」
「間違っているからクビにしたんです。 神殿の
商業ギルドも、冒険者ギルドも……他のどの
ああ……なんということだ!
この
「おい、統括神官の ジーノ・イスト・ギューノ とやら、てめぇはクビだ!
とっとと、この村から出て行きやがれ!」
「な、なななな、何を
どうか なさったんじゃないですか!?」
「てめぇ、
「ひぃ~っ!」
「これだけの
しかも!
俺がそのことを分からねぇとでも思ったか!? このクソぶた野郎がっ!
てめぇの
このスットコドッコイがっ!」
「おのれぇーーーーっ! 言わせておけば……ファイヤーボー……ぐはっ!」
ぶた野郎が俺に向かってファイヤーボールを
だが、この男は、最後まで言葉を
男が言葉を言い終える前に、スケさんとカクさんが男の前へと高速移動し……
二人は男の前で走る方向をクロスさせながら、男の身体の直前で剣を
直後、男の身体は
スケさんが、男の右から左に移動しながら水平にぶった切り……
カクさんが、男の左から右へと移動しながら、水平にぶった切ったのだ!
切り口は
その様子を見ていた者たちから
あたりには
スケさんとカクさんが、剣を
「スケさん! カクさん! 危ねぇ! しゃがめ!」
俺の声に
直後! 二人の
「シールド
俺は
統括神官の "ジーノ・イスト・ギューノ" は死んでなかったのだ!
そして、その "
「がはははははっ! 女神シオン様から
なーんか
しかし……女神シオンの加護? なんだそりゃ!?
神殿の統括神官がシオン教徒だったのか? うわぁ、ダメダメじゃないかっ!
ジーノをターゲット指定して
なるほどぉ、コイツのプロパティとイベントに
プロパティ値は……ふむ。変更可能だな。よし。
ん? イベントハンドラは、全部
外部に保存されたコードを、インタープリターらしき外部プログラムへ渡すようになっているな。
イベントハンドラを
多分、イベントハンドラ内で、死からの
コイツを何度殺しても、イベントハンドラが呼び出されて、コイツを怪物化状態で復活させるようにしてあるから、イベントハンドラを修正できないようにしているのだろうなぁ……。
……だが! 笑っちゃうよなぁ。
コイツの "
イベントとイベントハンドラとのつながりを、
だから、サクッとイベントハンドラを
それとも……俺がこうすることまで考えて、なにか
イベントハンドラに、"インタープリター"を"ワンクッション"かませる技術があるというのに、なんだかやっていることが "とんちんかん" なんだよなぁ。
だから、きっと
「リブート!」
「ふへっ!?」
ぶた野郎のシステムをリブートしてみた! さぁ、どうだっ!?
シオンの
何も起こらない!? 何も起こらずに、
え? 何も起こらないのか? な~んだよぉ、つまらねぇなぁ!
「さてとジーノや。 簡単に殺せねぇっつうんなら……これでどうだっ!
ウインドカッター!」
「ぎゃ……」
ジーノは
よし! さぁ、どうだ!? 今度こそシオンの
…………
…………
…………
……へっ? なにも起こらない。ぶた野郎のジーノは死んだままだ。復活しない?
ん~~!!
女神シオンとやらは、やはり
◇◇◇◇◇◇◆
ぶた野郎の魂の履歴を確認する前に、元領主と話をする。
「この
どうかもう一度この村を初めとする6村の領主になってもらえねぇか?
頼む! この通りだ!」
俺は
「どうか頭をお上げ下さい。 喜んでお引き受け致します。 だから、どうか……」
「ありがとう! よろしく頼む! お前さんの好きなようにやってくれていいからな。
神殿の
まずは
「はっ!
あのクソぶた野郎めっ! 優れた人材を
この国にとって
新しい統括神官には、この神殿で
これで、この村も
この男が
◇◇◇◇◇◆◇
統括神官だった "ぶた野郎"、ジーノ・イスト・ギューノ の魂の履歴を確認する。
ヤツ自身が言っていたように、ヤツはシオン教徒であった。
最終的にはこの村と
俺たちの
複数の商人ギルドや冒険者ギルドを
レキシアデーレのストーカーである、"ソルヴェン・ケヴァイン"を、この村に呼び寄せたのもヤツの
そのことについては、
しかし……
コイツの魂は "
◇◇◇◇◇◆◆
今回の件で、シオン教徒が
だから、神殿の
「スリンディレ。 俺はお前さんにも、レキシアデーレに
「え?」
「今回の件で、お前さんたち、
「は、はい!」
「だからな、お前さんが
どうだ? どうしても
「ありがとうございます。 私も今回の件では
ですから、
「そうか! よかったぜ!」
転移能力があれば、
それと、俺たち管理者へのホットラインとして
スリンディレが
「おエン! いるか?」
「はっ! ここに……」
「
本来なら、俺から隊長のおギンに頼まねぇといけねぇんだろうがな……どうだ?
お前さんの
「はっ! 喜んでお引き受け
では、"
彼は非常に優秀ですから、きっとお役に立つことでしょう」
「"
「なるかみ? いえ、
すぐにつれて
彼女も ワクワク しながら、
そうだよな。
待つこと数分……。
「
「はっ!」
キリッ とした
実際には漫画の中では一度も言っていないセリフだが、『俺の後ろに立つな!』で有名なスナイパー、ゴル○13のようだ!?
「
「はっ!」
あ……デューク○郷のように、
なんというか……彼には悪いが、なんか微妙だなぁ。
さゆりは、
こら! さゆり!
「あー、
シールド
「ははっ! ありがたき幸せ!」
俺はおエンが持つ
シールド発生機能の方は、おエンの持つものと同じにしてある。
「……ということでだなぁ、お前さんに来てもらったんだよ。
これからは、スリンディレたちを、
「はっ!」
「スリンディレ。 お前さんの
ヤツら、シオン教徒が、
「はい。
「ああ、頼む……だが、ひとつ約束してくれ!」
「はい。なんでしょうか?」
「命を
死んだら
「はい。分かりました」
「
「はっ!」
さてと……ここでも、なんか知らんけど、色々なことがあったが、そろそろ神殿に帰るとするかぁ……。
あ、そうだ。スケさん、カクさん、さゆりに渡した剣はもう不要だよな?
「スケさん、カクさん、さゆり!」
「「「はいっ!」」」
「今日、
ん? スケさんもカクさんも……さゆりまで、
「どうした?
「はいっ! シンさんからいただいた大切な剣です。
ですから、どうか取り上げないで下さい。 ぐっすん……」
「「「お願いしますっ!」」」
あらら、泣くことはないのに……。
「あ、いいよ。 必要ならあげよう。 じゃぁ……これもあげよう」
彼女等の目の前に、
さゆり は
だけど、ひとりだけあげないのはかわいそうだから、ちゃんと彼女の分もある。
家に帰ったら、他の子たちにもあげよう。
スケさんに、カクさん、おエン、ヘルガ、レキシアデーレに、スリンディレ……
そして、さゆり に "ポシェット" 手渡す。
ん?
ダメだ! ダメだ! これは女の子限定だ!
「これはなんですの? ただのポシェットということはありませんわね?」
「ヘルガ、これはなぁ……実はこの
だから、ものすごくたくさんのものが入れられるポシェットなんだ。
ほら。 お前さんもだが、スケさんやカクさんのような、あんなにすごい美人が、でかい剣 を
だから、剣とかの持ち物を全部、こいつに入れておくといいかなぁ…と思ってな。
これが1つあるとすごく
「なるほど。そうでしたか。 ありがとうございます」
あれ? スケさんとカクさんが
みんなは嬉しそうに早速身につけてくれた。
デザインセンスが
◇◇◇◇◆◇◇
ちょっと
俺が彼女たちを送って行っている
そのために
敵と
つまり、
この
この事を説明したら、彼女たちは "完全浄化" と "完全修復" を喜んでくれたからホッとしたのであった。
今回も、彼女たちの傷ついた心の方は何もできていない。 それが悔しい……。
彼女たちの中には
帰っても、
彼女たちは
そんな中じゃ、生きづらいんだろうかなぁ……なんにも悪くないのになぁ。
そういった子たちは、カルロスがフロルセンドゥ村に残れるようにしてくれた。
この村に残ることにした子たちは、涙を流して彼に
帰ることを
彼女たちを
もう二度と会えないことを
もしも俺と出会わなければ実際に、この世界なら
◇◇◇◇◆◇◆
自身に修復神術を
目の周りが腫れていないか? を、
これからみんなを連れて中央神殿へと戻ろうと考えている。
テントの中に入り、俺を待っていたみんなに、俺は明るい声で言う……
「さあ! みんな! それじゃぁ、中央神殿に戻るとするか!」
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