第0021話 一村雨の雨宿り
「
「てめぇ! 何しやがる!」
左にいるマッチョマンが俺に
俺の顔に
多分かなりのパンチスピードなんだろう……だが俺には、まるで止まっているかのようにしか見えない。
俺は左手の
「チッチッ……」
「おのれっ!
グベェッ!………………ザザザザーーーッ!
うわぁっ!
俺は、パンチを
『チッチッチッ! そんなヤワなパンチじゃ俺にゃあ、
って、
俺が言葉を
男の身体はスケさんの
なって、俺の
そして、
「スケさん、ありがとうな!」
スケさんは、あんな
カクさんとさゆりは、カーラを守るようにしてあたりを
その姿が目に入った瞬間! シールドにファイヤーボールが
「おう! おエンか! 助かったぜ! ありがとうな!
ちゃんとシールドを
「はっ! ありがとうございます!」
実は最初に、男の後ろ
たとえさっきのファイヤーボールが
「
「いえ、バッチグーです! 最高ですっ!」
「は・は・は……。そ、そうか。 ならよかった……」
「おのれっ!
ギャヘッ! ググ……………… ザザザザーーーッ!
カクさんがマッチョマンを
マッチョマンの身体は、カクさんが
今、マッチョマン二人が
二人とも、
「カクさん、
「いやん! ダーリンの前でお
さゆり と カーラ は カクさん を見ながら、
◇◇◇◇◇◇◇
「お
「ああ……カーラちゃん! ……はっ!
カーラの
その
「ああ、みんな立ってくれ! そんなことしなくても……
俺たちは
カーラの実家には俺たち
カーラの
キャルとシャルよりも"1つ
ふたりとも、
「
さゆりに
「
「はい。 あの方は
その息子さんの……そのう……」
「
お
「そんな話は無視しろ! 俺が守ってやるから心配するな!
そういう話は
「は、はい! そうします。 ありがとうございます」
「あ、それからな。俺とカーラは、お前さんたちに神都にある
こんなクソ
当初、カーラの家族はカーラの兄との思い出がいっぱい
子供たちの未来を
「それで……いつ移住する? 俺の方は今日でもいいぜ? どうする?」
「村のみんなへの
「もうちょっと早くならねぇのかい?
「それでは、3日間、お時間をいただけませんか?」
「それは全員が残らねぇとダメなのか?
ダニエーレというのは "カーラの
どうも"
ダニエーレは
「ダニエーレ、お前さんたち親子だけでも
「ええ……私はこの村の生まれではありませんので、ご
ダニエーレは、
「よしっ! 決めた! じゃぁ、3人は今日連れて行くことにする。 いいな!」
カーラの父、フロリアンと、母、マリーエが何か言いたそうだったが、それを
「そうだ! いいことを思いついたぞ! 毎日、俺が
そうすればみんな
「そんな……神様にそのようなことまでしていただいては、
「ははは。 妙なことを言うなぁ、
何も問題はねぇよ。 まぁ、お前さんたちが
両親の
「お父さん、お母さん、一緒に行こうよ。 ね?」
まだそんなに年を取っているわけじゃないのに、どうもフットワークが
カーラの両親は、ふたりとも
「今から
「そう……ですね。 はい。 お願いします」
なんかマリーエは…お
◇◇◇◇◇◇◆
「ここがお前さんたちに住んでもらう
「うわぁ~、しゅっご~い! 大き~い!」
「うん! うん!」
おっ! 子供たちの
カーラの家族を連れて俺たちは、
といっても、カーラの家族たちが
もちろん、シオリには
「こ、こんな、こんなすごい家に住まわしてもらってもよろしいのでしょうか?」
「ああ、もちろんだとも! 好きに使ってくれていいからな!
俺の大事な嫁さんになる人の家族なんだからな!
お? フロリアンの、お
おお!? お
「ああ、カーラ。 お前は
「ありがとう。お母さん。 私、すごく幸せだよ。
私は部屋を別にもらっているけど、こうして、すぐ近くに家族がいてくれるのは、本当に
「え、ええ。そうね」
「うふふ。 でも、すごいでしょ? 見たこともないものがいっぱいあるでしょ?」
マリーエは、目を
ふっふっふっ! やはり実際に
「どうだい? みんな気に入ってくれたか?」
"はいっ!"
全員が嬉しそうにしている。 よかった!
みんなが植物工場の方へ移動し始める。
ダニエーレは、最後まで
みんなが
「
本当に、本当にありがとうございます」
「いや。 気に入ってもらえて良かったよ。
しかし、お前さん。
子育てだけでも すげぇ大変 だっていうのに、ホント、
「いえ、そんな……」
思わず、俺はダニエーレの頭を
カーラの
そうしたら
見かけは俺の方が
色々ひとりで
だから、俺は思わず、ダニエーレの頭を
「ここに住むようになれば、生活も、ちぃ~とは楽になるだろう。
お前さんの自由になる時間も増えるだろうし、これからは自分のやりたいこともいっぱいしろよ。
この神殿地区に住んでいるのは、気持ちの
もちろん俺に相談してくれてもいいぜ。
ひとりで
「はい。 ありがとうございます……ううう」
ダニエーレは涙を流す……。
ひとりで本当にがんばってきたんだなぁ。 心から
母親が ちっとも
そして、俺がダニエーレの頭を
「神ちゃま、あたしもいいこ、いいこ、ちてぇ~」「あたちも~」
「ふたりともいい子、いい子。 かわいいねぇ~。 いい子だねぇ~」
右手で双子の姉、シャイラを、左手で妹のシェレイの頭を
「えへへぇ~」「でへへへぇ~」
この子たちもキャルとシャルの友達になってくれるといいな。
ダニエーレは、母親らしい
その表情からは
◇◇◇◇◇◆◇
俺たちも植物プラントの方へ降りてきた。 今いるのはこの建物の2階だ。
「どうだい? お
「「はいっ!」」
おお、こちらへ来る前とは
「どうだろうかな? ここに
ヴァルジャン村へは、
「はい。これほどまで
「お前さんたちは、俺の大切な大切なフィアンセの家族なんだぜ。
つまりは、俺の家族と言ってもいい。
だから、
俺の仲間が手伝ってくれるだろうし、まったく問題はねぇよ」
「ありがとうございます! それでは、よろしくお願いします!」
いやぁ~、
あのバカ
ここで
ん? 何か忘れてしまっているような気がするが……ま、いいかっ!
◇◇◇◇◇◆◆
スケさんとカクさんと一緒に、ヴァルジャン村へと戻ってきた。
俺はバカ
バカ
このヴァルジャン村を含む
「おい! お前! たかが
領主と二人のマッチョマンは、今、ロープで
「な、なな、何のことだか
女性であるスケさん、カクさんでは、ここから先の話は言いにくいだろう…と俺がこの先を引き取る。
「てめぇのバカ息子を"男"にするために、俺の
しかも、てめぇは、あろうことか
「そ、それは、
「なにっ!? 俺の
殺されてぇのか? てめぇ!」
「い、いえいえ……
ダニエーレ様のことは大変申し訳ありませんでした。本当に知らなかったんです」
「てめぇなぁ。知っているかどうかの問題じゃねぇし……
俺の
分かってるのか!? クソ野郎がっ!」
「……」
「
てめぇの
「いえ、この村では
血には
ですから、
「"
つけようと思えば、どんなことにでも
今後は、
これは神である俺の命令だ! 分かったな!?」
「ひぃーーーっ!」
「いや、それよりも……
「ひぃーーーっ! ど、どどど、どうか、そればかりはお
「スケさん、カクさん、ちょっとその
お前さんたちには見せたくねぇことを、今からコイツらにするからな」
「「はい。承知しました!」」
スケさんとカクさんが村の中央にある広場の方へと歩いて行った。
「さぁ、てめぇら、俺の命令を
「や、ややや、
「他のヤツらにも、ちゃんと
「「「はいっ!」」」
「
"ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁあ!!"
「修復!」
「この10倍は苦しんで死ぬことになるぜ。 分かったか?」
"こく! こく! こく! こく!"
3人はすごい速さで
「本当に分かっているのか? ……
"ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁあ!!"
「修復!」
これを3人の
「修復!……いいか?
地獄の苦しみを味わわせながらじっくりと殺すぜ。 いいな、分かったか?」
「はぁはぁはぁ……はい。 や、
ナノプローブを3人の体内に注入。
何らかの行動がなされた場合、必ず
「ようし……。
◇◇◇◇◆◇◇
その日の夜、
ロゲル・フンク
「ははははっ! いくら神だろうと、この世界のすべてを
こっそりと分からないようにやってしまえばバレるわけがない! あはははは!」
女性は青い顔をして
「ひひひっ! その
このクソ野郎は
ぐはっ! …… ぎ…ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁあ!!
女性はその声に
うぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁあ!!
「
二人のマッチョマンが飛び込んできた!
その目の前には、
あまりの
いや! 違う!?
あまりの
マッチョマン二人は、目の前の
口と鼻をハンカチで
「「し、
と、まるでタイミングを
この地の
この
シンが神殿を
◇◇◇◇◆◇◆
時間を戻そう……。
領主、ロゲル・フンク男爵とその供の者を
マップで確認し、スケさん、カクさんが、この村にある
この村は、"村"とは呼ばれているが、ちょっとした町のようだ。
近くに
「すみません。ご
「ああ、いいとも」
少女は、手で服についた雨を
ふと見ると、
俺は少女の
青アザが見えていた少女の
「ちょっと見せてごらん」
「あっ!? だめっ……」
やはり青アザがいっぱいできていた!
アザの
「修復!」
少女は、
「どうしたんだい? 誰にやられたの? 話してごらん?」
そう言いつつ、
「ああ、神様……ううう……」
少女は
少女が落ち着くまで、俺は彼女の頭を
少女の話では、彼女は
彼女は、
神殿に
この彼女が
彼女が、ほんのちょっとミスをしただけで、神官は
"お前なんか生きている価値がない!" とか、
"死ねばいいのに!" とか……
つい先ほども
かわいそうに、目の前の10歳の少女は、
神殿には、もう
死のうか、どうしようかと、
それで
一瞬、同じように
少女は、たまっていた
まるで、俺が、この子に
「かわいそうに。 つらかったなぁ。よく
俺が必ず助けてやるからな。安心おし。 なっ?」
「うう……。 わ、私を助けて…助けて下さるの?」
「ああ、もちろんだとも! 俺に
こんな
"
……まさにその通りの状況だな。 これも
「シェルリィ、お前さんみたいな
「えっ? 神様……なんで私の名前を知っているのです?」
「ははは。 神は何でも知っているのだよ。 ははは」
これは
なんでも知っているのなら、他に
シェルリィの他には、
クソ神官、リーフ・ヴェンデルの
「シェルリィ、この村を出て、俺たちと
「……あのう……私、どうしたらいいのか分からないです」
「まぁ、
もしも
シェルリィは、
そして、"はにかんだ" ような表情を浮かべながら、俺からの
「……はい。そうします。 よろしくお願いします」
「ああ、よろしくね。 優しいおねえさんが いっぱい いて楽しいと思うよ」
シェルリィは、にっこりと笑った。
まだ
「シェルリィ、
リーフ・ヴェンデルには、
「はい」
俺はシェルリィを連れて、スケさん、カクさんのいる神殿へと転移した。
先ほどまでの雨は
「スケさん、カクさん、待たせたな」
「「いえ」」
「ところで……その女の子は?」
「ああ、この子は、この神殿の
今日から俺たちの仲間になった。 よろしく頼む」
スケさんとカクさんには、
「そんな神官がいるだなんて! 許せません!
「ホント、こんなかわいい子をいじめるなんて……ゲスの
スケさんもカクさんも
俺たちは4人で、神殿の
そこへ、ひとりの神官らしき男が、外出から帰ってきた。
「シェルリィ! いったい
ど、どこにいたのですかぁ?
おいおい、俺たちの顔を見て、
シェルリィが俺の
かわいそうに……。
「やい、リーフ・ヴェンデル!
てめぇ、よくも俺の
今からその
「誰なんですか! あなたは!?
「
えええーーいっ!
リーフは、俺の
ついには その場で
神官、リーフ・ヴェンデルの魂の色は赤だ!
魂の履歴を確認するとシェルリィの他にも、
「おい、クソ野郎っ! てめぇ、シェルリィの他にも、これまで何人もの子供たちを
「お、おお、恐れながら、まったく
しょ、
「スケさん、カクさん、
「「はっ!
スケさん、カクさん、それにシェルリィが外に出ると、リーフ自身の魂の履歴をリーフに見せてやる。
「どうだ。てめぇがしてきたことはすべて記録してある。
どうした?
「んぐぐぐっ……」
「
「……」
まぁ、選べないよなぁ。 こんな
「ど、どどど、どういうことですか?」
「人を喰う
「そ、そそそ、そんなの選べません!」
「じゃあ、俺が選んでやるぜ! 魚の方にしといてやる」
「ま、ま、ままま、待って下さい! こ、
「転送!」
ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁ……
神官、リーフ・ヴェンデルは、
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