僕らの音が、待っている。

作者 かんなづき

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★★★ Excellent!!!

"邪魔者"と言われるのは、悲しいです。
これは、過去にクラスメイトが姫野に対して放った言葉です。
私はこの言葉を聞くと、「ああ、ここに居たらいけないんだ。」と居場所がなくなったような気がして、苦しくなります。
この他にも、作品の中では、見て来たのかな、と思うくらい、クラスの反応が妙にリアルに描かれています。

私はこの小説を読んでいる途中で、小学生の時の出来事を思い出しました。
それは、ある男子がクラスの女子に向かって、"きちがい。気持ち悪い"と毎日のように、言っていたことです。
その際私は、自分が言われてるように感じて、胸を痛めていました。
しかし結局、ただの傍観者でした。言われた本人はもっと辛い筈なのに、私は自分が次のターゲットになるのが恐ろしくて、何も出来ませんでした。
汚い人間だなと、今でも思っています。
そして、自分を守ることで精一杯で、傷つけられた他人に寄り添うことが出来なかったな、と後悔しています。

物語の話に戻りますが、林くんは凄いと思います。
自分の思ったことをまっすぐ人に伝えていて、とても眩しかったです。
そして、姫野の、"ひめとーく"での顔文字のチョイスが可愛いと思います。ほんわかします。

長々と書いてしまい、すみません。
最後に……。神様は鬼だなと思うほど、姫野に対して優しくないけど、声の代わりに、音楽の才能という、素晴らしいものを与えてくれたのかなと感じました。
音楽で繋がった、仲間たち。
邪魔だと言われることのない、居場所。
続きをとても楽しみにしています。
素敵な物語をありがとうございました。