第13話 宇宙船探索の日

「う~ん、いい天気!」


 緑色の空! 黄色い雲! 赤色の大地!

 色合いはめちゃくちゃだけど、宇宙も地球も朝の気持ちよさに違いはないんだね。


 今日は宇宙船探索の日。

 知らない星でちょっと不安だったけど、なんだか今日は上手くいく予感がするな!


「ソーラ、お待たせしました」


「おはようチコタン、家の裏でミィシャンが待ってるよ」


 チコタンは一晩寝て、かなり元気になったみたい。

 昨日の乙女的な大ダメージは回復したのかな?

 よかったよかった。


「無事に宇宙船が見つかるといいのですが」


「ミィシャンが場所を知ってるらしいから、きっと大丈夫!」


「そうですよね、きっと大丈夫ですよね」


「遅イ! 待ちくたびれたニャ!」


 お、ミィシャン発見。

 ちょっと遅れちゃったかな?


「おはようミィシャ……えっ!?」


 ビックリした、その機械の山は何!?

 宇宙っぽいメカが山積みになってるよ。


「ミィシャンさん、聞きたいことがあるのですが」


「さん付けなんて水くさいから、ミィシャンって呼び捨てにしテ? ボクもチコタンって呼んでるんだからサ」


「そうですか? ではミィシャン、その大量の機械はなんでしょうか?」


 あ、やっぱりチコタンも気になるよね。


「これは武器だよ、ボクが作ったんダ」


 へえ、確かによく見たら銃っぽいね。

 無駄にメカメカしくて、ナゾのボタンがついてて、ザ・SF兵器って感じ。


「ミィシャンは武器が作れるのですか? それは凄いです!」


「昔から機械をいじるのが好きでサ。この星は古い機械が沢山落ちてるから、暇つぶしに遊んでたら色々作れるようになったんダ」


 そっか、一人でずっと機械をいじってたんだ、想像するだけで寂しい……。

 あれ? でもなんで武器がいるんだろう?


「宇宙船を取りにいくだけなのに武器がいるの?」


「ジャングルに入るんだから武器は必要でショ? 危険な生き物がウヨウヨしてるから、二人も武器を持ってた方がいいヨ」


「「ジャングル!?」」


 知らなかった、そんなに危険な場所にいくんだ。

 ダークマターがあるから大丈夫……だとは思うけど。


「私、危険な場所はあまり得意ではないのですが……」


「大丈夫大丈夫! ボク特製の武器があるから、ホラ!」


 チコタン可哀そうに、無理やり武器を持たされてる。

 そしてビックリするくらい武器が似合ってないね、小さい子がおもちゃを持ってるみたい。


「ひうぅ、心の準備が……」


 まあそうだよね、いきなり武器を持たされて、心の準備なんて出来ないよね。

 でも大丈夫だよチコタン、何かあっても私が守ってあげるから。

 それに、今日は上手くいく予感がするし!


「さア! 準備出来たニャ!」


「それじゃあ、ジャングルへいこうか」


「ひゃいぃ~」


 さあ、宇宙船に向けて出発だ!

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