第四六七回 進撃すると、まるで青い山脈。
――迎える金曜日。休みたいと思っても登校する。決戦の金曜日と化しそうだから。
それは明日を、心残りのない週末を迎えるために。今日の一日を乗り切るのだ。そして今日も、僕と一緒に登校してくれる仲間がいる。とても心強い存在だ。
……だから、頑張れた。
でも、これからは其々の道。可奈は一足先に、我が道を歩む。これからも同じ学園だけれども、其々の道……それは、僕の身にも降りかかる。或いは来たる時期……
僕は、
僕以外に僕という人間はいなくて、僕という個性は、僕以外にはいない……
物思う雨の風景。少し濡れながら、雨の香りを感じながら、今久しくの放課後の活動。
芸術棟へと足を向ける。
心のしんどさは誤魔化せないけど、まだ頑張れそうだから。
すると――
「あっ、ごめん」
と、僕は思わず声にした。外の世界と一体化しそうな、
「あっ、そうだったね」
「千佳先輩は、何か僕に用があるような、そんな顔をしてますね」
とまで……
僕の脳内でまだ、整理されてないことまでお見通しで。……実は脳の奥では、僕もまた
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